【新華社北京6月5日】中国証券監督管理委員会(証監会)の方星海副主席はこのほど開かれた「第15回上海デリバティブ市場フォーラム」で、「商品や投資家、仲介会社、資金の流れなどから見て、全面開放の中国資本市場はすでにひな形が整っている」と述べ、資本市場の開放が一段と深まり、広がっていくとの認識を示した。上海証券報が伝えた。
方星海副主席は次のように述べた。原油先物は2カ月前に順調に上場、上場後の取引や建玉残高は着実に伸び、取引規模がすでに10万枚を突破した。大連商品取引所は今月、鉄鉱石先物取引に海外投資家を誘致し、更に多くの先物品種の国際化を着実に推進している。中国A株の一部は6月1日にMSCI指数に採用される。「滬港通」(上海・香港証券取引所間の相互株式取引制度)や「深港通」(深圳・香港証券取引所間の相互株式取引制度)の毎日の取引枠は4倍に拡大した。外資が支配株主となる合弁証券会社とファンド会社に関する政策はすでに施行されている。
質の高い発展と国の対外戦略に貢献することが資本市場開放の根本的な目的だ。この目的に沿い、資本市場の開放は一段と深まり、広がっていくだろう。また、日増しに開放される条件の下で、金融システムの安定を守り、中国近代化のための良好な金融環境を創出する必要がある。
方星海副主席は、現在、国際上の機関投資家が保有する中国資産はまだ少なく、中国経済の地位や国際での人民元の重要性が向上するにつれ、これから、外資流入は常態化するだろうと述べ、こうした中、金融の安定を保つには、金融市場の穏健さを維持し、株式や債券、貸付、デリバティブなどを含めた各種金融資産にバブルが生じないよう確保することが最も重要だとの見解を示した。
方星海副主席はまた、開かれた環境の下で、重大な国際経済や金融リスクを研究・判断し、国境を越えた監督協力に取り組むことが必要であり、国境を越えた監督協力を強化してこそ、危険を未然に防ぎ、金融の安定を効果的に守ることができると指摘した。
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