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青海省、ケサル吟唱文化を伝える生きた「蓄音機」保護に注力
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2018-05-30 16:46:01 | 新華社 | 編集: 张一

  【新華社西寧5月30日】中国の青海チベット(青蔵)高原やモンゴル草原で1千年にわたり歌い継がれてきた「ケサル」(モンゴル族は「ゲセル」と称す)は「世界で最も長い叙事詩」と言われている。チベット族、モンゴル族、トゥ族、ユグル族、ナシ族、プミ族などの民族に広く伝わり、ケサル王が呪術で妖怪や魔物を退治し、弱い者を助け乱暴な者を懲らしめ、各部族を統一して、最後は天の国に帰っていくという英雄伝が語られている。

  中国「ケサル」業務指導グループ弁公室の諾布旺丹主任によると、「ケサル」はチベット族の口頭伝承の集大成で、今日に至るまで生き生きとした形で伝えられているという。中国政府は長年「ケサル」の吟唱芸術を緊急保護対象として扱っている。16万行、80万字以上に及ぶ叙事詩を吟唱できる「神授芸人」(神に選ばれた語り部)は現在、中国全土で160人あまり存在するという。

  青海省玉樹チベット族自治州文化旅遊委員会弁公室の昂文格来副主任は、語り部たちによる「ケサル」の吟唱はシンプルかつ原始的であり古い方言も大量にとどめていると述べ、「ケサル」が持つ言語や地域の特徴を最大限に保護するため、玉樹地域のすべての「神授芸人」や語り部が節回しの録音と整理作業を行う予定だと明らかにした。

  同弁公室が選抜・認定したケサルの語り部は現在、自治州内に15人存在し、うち1人が国家指定の語り部で、14人が州レベルの語り部である。国家指定の語り部には年間2万元(1元=約17円)の補助金が支給される。

  昂文格来氏によると、現地政府は現在、語り部に良い作業環境や生活環境を提供して、語り部という生きた「蓄音機」をしっかりと守り、ケサルの物語を永遠に伝えていくという。

 

当社のコンテンツは著作権法によって保護されます。無断転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。

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新華網日本語

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新華網日本語 2018-05-30 16:46:01

  【新華社西寧5月30日】中国の青海チベット(青蔵)高原やモンゴル草原で1千年にわたり歌い継がれてきた「ケサル」(モンゴル族は「ゲセル」と称す)は「世界で最も長い叙事詩」と言われている。チベット族、モンゴル族、トゥ族、ユグル族、ナシ族、プミ族などの民族に広く伝わり、ケサル王が呪術で妖怪や魔物を退治し、弱い者を助け乱暴な者を懲らしめ、各部族を統一して、最後は天の国に帰っていくという英雄伝が語られている。

  中国「ケサル」業務指導グループ弁公室の諾布旺丹主任によると、「ケサル」はチベット族の口頭伝承の集大成で、今日に至るまで生き生きとした形で伝えられているという。中国政府は長年「ケサル」の吟唱芸術を緊急保護対象として扱っている。16万行、80万字以上に及ぶ叙事詩を吟唱できる「神授芸人」(神に選ばれた語り部)は現在、中国全土で160人あまり存在するという。

  青海省玉樹チベット族自治州文化旅遊委員会弁公室の昂文格来副主任は、語り部たちによる「ケサル」の吟唱はシンプルかつ原始的であり古い方言も大量にとどめていると述べ、「ケサル」が持つ言語や地域の特徴を最大限に保護するため、玉樹地域のすべての「神授芸人」や語り部が節回しの録音と整理作業を行う予定だと明らかにした。

  同弁公室が選抜・認定したケサルの語り部は現在、自治州内に15人存在し、うち1人が国家指定の語り部で、14人が州レベルの語り部である。国家指定の語り部には年間2万元(1元=約17円)の補助金が支給される。

  昂文格来氏によると、現地政府は現在、語り部に良い作業環境や生活環境を提供して、語り部という生きた「蓄音機」をしっかりと守り、ケサルの物語を永遠に伝えていくという。

 

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