【新華社北京5月24日】世界で絶滅危惧種とされるチュウゴクオオサンショウウオは、長く単一種と考えられてきた。中国科学院昆明動物研究所が主導する国際研究チームはこのほど、簡素化したゲノム技術を応用し、チュウゴクオオサンショウウオが実際には5~8品種に分かれることを確認した。中国科学院によれば、この度の発見はチュウゴクオオサンショウウオを適切に保護するための大きな指針になるという。研究成果は22日、国際学術雑誌「カレントバイオロジー」のオンライン版で発表された。
中国固有の希少野生動物であるチュウゴクオオサンショウウオは、赤ん坊(娃娃)のような鳴き声を出すことから「娃娃魚」とも呼ばれる。世界に現存する最大の両生類であり、体長は2メートルに達する。チュウゴクオオサンショウウオの起源はジュラ紀まで遡ることができ、きわめて特殊な進化を遂げてきたため「水中のパンダ」ともいわれる。
同研究所の車静研究員によると、研究チームと協力者たちは10年の時間をかけ実地調査と聞き取り調査を行い、チュウゴクオオサンショウウオを陜西種や四川種、広西種、貴州種、安徽種の5種に定義したという。このほか、養殖の個体群中で偶然発見した2つの特別な傍系種と、海抜4千メートル以上の青海チベット高原(青藏高原)に分布する個体群を加えると、現時点で8つの種があることが推測される。
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