【新華社北京4月19日】米国のトランプ政権が対中貿易問題への態度を二転三転させている。今月3日に「301条調査」に基づく追加関税の対象予定となる中国製品リストを公表後、さらに千億ドル相当の中国製品への追加関税を検討していることを表明したかと思えば、すぐに両国が「知的財産権をめぐり近く合意する」などの見方を示し、またすぐ中国の関税政策を理不尽に批判した。米国の言動は支離滅裂で、無駄なあがきのようだ。
トランプ政権が表面上ドタバタしている背景には内心のもがきと困惑がある。トランプ政権の手足を縛っているのは他でもない、そのグローバル化と貿易自由化に反対する保守的な考え方だ。第2次世界大戦後の多国間貿易体制は米国主導で形成され、米国が最大の受益者でもあったが、今や正真正銘の破壊者に変わった。米国は国際貿易ルールを衣服のようにとらえ、似合わなければ別の服に着替えれば良いと考え、国際的な秩序やルールを都合よく解釈している。こうした覇権主義的心理状態の支配下では、政策が言うこととやることがコロコロ変わるのも無理はない。
米国式ドタバタで直接被害を受けるのは米国の企業や民衆であり、トランプ政権の「わがまま」の付けを払わされるのは彼らだ。輸入品への追加関税は事実上、米国消費者自身への課税であり、米国企業もこれが原因で中国という巨大な市場を失うことになる。中国に拠点を置く米国企業の多くは「世界経済は相互に依存しており、貿易戦争の代価は大き過ぎる」との考えを示している。
さらに、回復への基盤が固まっていない世界経済も米国式ドタバタの被害を受けるだろう。実際に、米国が一方的に対中貿易摩擦をエスカレートさせたことで、米国株式市場は暴落、世界の金融市場も打撃を受けた。スタンダードチャータード銀行はリポートの中で、貿易戦争が勃発すれば、世界経済の5分の1が影響を受けるとし、もしその日が来たら、中国を責めるな、米国式ドタバタに責任があるのだとしか言いようがないと指摘した。
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