【新華社ジュネーブ4月4日】世界貿易機関(WTO)中国政府代表部の張向晨大使は4日、声明文を発表し、米国が「301条調査」報告に基づき中国商品に追加関税をかける措置を公表したことは、WTOの最も基本的、核心的なルールと精神に対する意図的で重大な違反であり、典型的な一国主義、保護貿易主義的なやり方であると指摘した。また、中国はこの行為を強く非難し、断固反対するほか、米国商品に対し対等な措置をとると表明した。
米通商代表部(USTR)が現地時間3日、米通商法301条の調査に基づく対中課税リスト原案を発表した。リストは中国の500億ドル(1ドル=約106円)の輸出商品に及んでいる。
張氏は声明の中で、米国の「301条調査」報告は事実を歪曲し、都合よく寄せ集めたもので、中国が市場化改革を進め、対外開放を拡大し、知的財産権の保護を強化してきた実情とまったく合わないと述べた上で、「通商法301条」は多国間貿易体制の歴史で一時は猛威を振るい、悪名をとどろかせたが、多くの国の抵抗に遭い、今世紀に入ってから長年鳴りを潜めていたと指摘した。
張氏はまた、中国側はあらゆる必要な措置をとり、自らの合法的な権益を断固守ると述べ、中国は米国のやり方について直ちにWTOの紛争解決機関に提訴するとともに、「中華人民共和国対外貿易法」の規定に基づき、中国に輸出する米商品に対し同等の度合いと規模の対等措置を講じていくと表明した。
張氏はさらに、米国のやり方はWTOの根幹を大きく揺るがし、多国間貿易体制を空前の危機に陥れたと強調し、中国は全てのWTO加盟国に対し、中国と共に米国の保護貿易主義的な振る舞いに断固抵抗するよう呼びかけると述べた。
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