【新華社ダボス1月24日】世界経済フォーラムが22日に発表した2018年包括的成長指数によって、この数十年間は経済成長に重点が置かれ、社会の平等が軽視されてきたことで、世界の富と収入の不平等さがこれまでの最高レベルに達していることが明らかになった。
包括的成長指数は、103カ国・地域の、成長と発展、包括性、世代間の公平さの三つの指標について国内総生産(GDP)を除く数十の経済成長次元の情況を評価するもの。最新の包括的成長指数レポートは、GDP成長率の高さだけでは、包括的社会・経済の進歩を促し、人々の生活水準を高めることはできないことを示している。
レポートによると、この5年間に世界経済は成長したが、先進国29カ国のうち、20カ国で社会の包括性が低下あるいは横ばいとなっており、新興国74カ国のうち56カ国で世代間の公平さが低下した。先進国のうち貧困人口が減少したのは12カ国に過ぎず、収入の不平等が改善されたのは8カ国のみだった。
世界経済フォーラムは、GDPは一つの経済体が現在生産する商品とサービスの総量を判断するだけで、社会経済全体の進歩に対する貢献を反映することはできないと指摘し、政策決定者はより多くの措置を講じて、経済成長を時代の流れに順応させ、さらなる公平さを確保すべきだとしている。
世界経済フォーラム2018年年次総会は、「分断された世界における共通の未来の創造」をテーマに、1月23日から26日までスイスのダボスで開催されている。
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