新華網ワシントン4月17日(記者/林小春)地球外生命体を探すために、現時点で最も理想的な場所は土星の第2衛星「エンケラドス」の氷に覆われた小世界とされている。米航空宇宙局(NASA)は13日、土星探査機「カッシーニ」によって「エンケラドス」から噴き出した噴出物プリュームに水素が含まれることが観測されたと発表した。これは「エンケラドス」に生命が存在するために必要なほぼすべての化学成分を備えていることを意味する。
米誌『ネイチャー』に発表されたこの研究によると、「エンケラドス」の噴出物の98%は水で、約1%は水素で、その残りは二酸化炭素、メタンガス、アンモニアなどで合成された混合物であることがわかった。
土星探査機「カッシーニ」プロジェクトの科学者、リンダ•シュピールマイアー氏は同日、インターネット中継の記者会見で、次のように述べた。この発見は土星探査機「カッシーニ」の「偉大な業績」である。水素は「エンケラドス」の海底に存在する可能性のある微生物に必要な化学エネルギーの潜在的な提供源で、「我々は現在、『エンケラドス』は地球上で生命を維持するために必要とされるほぼすべての化学成分を備えていることを知った。」
シュピールマイアー氏は次のように指摘した。水素は「エンケラドス」の海底にある熱水噴出口の海水と岩石は化学反応を通じて生成され、氷粒、水蒸気などで組み合わせるプリュームを伴って、空中に噴射される可能性が高い。地球上で、同一の化学反応の過程において、深海の熱水噴出口周囲の生態システム全体にエネルギーを提供している。
生命体が存在するための3つの基本条件として液体水、代謝エネルギー及び正確な化学成分が必要とされ、化学成分は主に炭素、水素、窒素、酸素、りん、硫黄を含む。「エンケラドス」の海底にはりんと硫黄が存在する証拠は観測されていないが、NASAはこの「エンケラドス」の岩心の化学成分は一部の隕石と類似しており、科学者はその中にりんと硫黄があることを確信すると表明した。
(新華社より)
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