中国にいて、もし「シェア自転車」を知らないとしたら、あなたはもう時代に取り残されているといえるだろう。
摩拜単車(Mobike)や北京拝克洛克科技(ofo)に代表されるシェア自転車は、昨年から中国で爆発的な増加をみせている。自転車の位置検索から、ロック解除、支払いまでのプロセスを全てスマホで行うことができる。いつでも自由にシェア自転車を使用・返却でき、便利で、スピーディ、リーズナブルなサービスだ。あるデータによると、昨年末までに、中国のシェア自転車企業は20社以上となり、車両台数は数百万台、利用者数は1900万人近くにまで達しているという。
シェア自転車プラットフォームのofoは1日、4回目の融資となる4億5000万ドル(1ドルは約114.1円)を得たことを発表し、シェア自転車企業として1回で受け取る融資の最高額を記録し、同業界で企業評価額が最高のユニコーン企業(企業評価額が10億ドル以上のベンチャー企業)となった。
多くの中国の都市では、「1キロほどの短い距離」を移動するための公共交通機関に対するニーズが常に存在している。以前は、多くの都市で公共レンタサイクルが発展していたが、固定の駐輪場という制限のほか、使用手続きも複雑といった問題もあり、利便性が低いという欠点があった。しかし、新しく登場したシェア自転車は、「固定駐輪場なし」、「自転車の測位システム」、「QRコードをスキャンして即利用可能」という便利な特徴がある。例えば、Mobikeは固定の駐輪場がなく、自転車をどこに停めても自由だ。ユーザーはスマホのアプリで自分のいるところから一番近くにある自転車を探すことができ、自転車に付いているQRコードをスキャンしてロック解除し、そのまま自転車を利用できる。目的地に着いたら、鍵をかけて支払いをする。このプラットフォームは自動で自転車の位置情報を記録してくれるので、次に利用する人も自転車を探しやすい。大きくは、シェア自転車を利用することで環境保護につながり、排気ガスの排出抑制になり、小さくは、シェア自転車は経済的で便利なので、多くの利用者を魅了している。
このようなシェア自転車はシェアリングエコノミーとハイテクノロジー、日常的に存在するニーズが組み合わさったことで生まれた。Mobikeやofoを通して、多くの人々がシェアリングエコノミーの大きな力を目の当たりにしている。会計事務所大手のプライスウォーターハウスクーパース(PwC)の予測によると、2025年までに、全世界のシェアリングエコノミー市場の規模は3350億ドルに達し、2016年と比較して20倍になるとしている。
世界的に有名なコンサルティング会社の「マッキンゼー・アンド・カンパニー」の最新報告によると、中国のシェアリングエコノミーにおいて、シェア交通ツールが急速に普及しており、スペースシェアやスキルシェアは発展し続けている。現在、中国のシェアリングエコノミーはシェア交通ツール、スペースシェア、スキルシェアなど、さまざまな分野に及んでいる。その種類はオンライン配車、シェア自転車、カーシェアリング、短期賃貸マンションなどに細分化され、急速に発展している。
(人民網日本語版)
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