中国政府はこのほど、慢性病の防止と治療に関する中長期計画を発表、慢性病患者の早期死亡率について、「2020年と2025年には、慢性病患者の早期死亡率をそれぞれ10%と20%低下させる」とする目標を発表しました。
現在、中国では、高血圧や糖尿病など慢性病の発病率が上昇傾向にあり、高血圧の患者数が2億、糖尿病の患者数が1億を超えているほか、国民の死亡原因おいても、循環器疾患、癌、糖尿病、慢性閉塞性肺疾患などの慢性病が全体の86.6%を占めており、慢性病は国民の健康を脅かす最も主要な要素となっています。
慢性病による負担を減らし、国民の健康寿命をより長くしていくため、国務院弁公庁はこのほど『中国慢性病防止・治療中長期計画(2017――2025)』を発表し、「予防を主とし、習慣と危険要素の抑制を強化し、早期スクリーニングと早期発見を促進し、疾病治療から健康管理への転換を後押ししていく」とする方針を示しました。
具体的には、健康教育を通して、国民の健康意識を向上させるとともに、慢性病の防止と治療をめぐる教育や宣伝を行い、ヘルシーなライフスタイルを提唱することがポイントです。
計画では、今後、病気のレベルによる受診機関のクラス分けを実施すること、慢性病患者の治療をかかりつけ医のサービス範囲内に含むようにすることや、医療保険と保障政策を充実させることのほか、医薬品の生産供給の安定の保証や、中医薬による慢性病の防止と治療の拡大方針を謳っています。
政府は、計画に記されたこれらの措置を通じ、2020年と2025年にかけて、30歳から70歳までの国民の循環器疾患、癌、慢性呼吸不全、糖尿病による早期死亡率を2015年比でそれぞれ10%と20%減らすことを目指すとしています。
(中国国際放送局)
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