中国国務院はこのほど、「市場監督管理の第13次5カ年計画(十三五、2016-2020年)」を発表した。「計画」は、市場の監督管理の中長期計画であるとともに、商事制度改革を一段と深化させ、市場の監督管理改革の革新を推し進めるための行動原則となる。
「計画」は、市場の監督管理の強化と改善について、政府の職能転換の重要方針だと指摘する。これは市場の公平な競争環境を守るとともに、市場の活力と創造力喚起の重要な支えとなる。また、国家のガバナンス体系構築と現代化の重要課題でもある。我々は商事制度改革の深化を突破口とし、市場参入や市場競争、消費に関する良好な環境を整備し、市場の監督管理に関する理念の確立、制度改革を行う必要がある。また、市場の総合的かつ科学的、効果的な監督管理に注力し、経済社会の持続的で健全な発展を目指す。
「計画」は、2020年までに科学的で効果的な市場の監督管理体制を形成し、法と企業規律、社会の協同自治に基づく新たな枠組みの構築を目指すと提起した。創業創新にプラスとなり、誠実で法に則り、公平な競争が可能となる市場環境を形成し、利便性が高く、国際的で法に基づく商業環境を整備する。また、ゆとりがありスピーディーな市場参入の環境、公平で筋の通った市場競争の環境、安全安心な市場消費の環境を形成し、権威があり効果的な市場監督管理体制の確立を図る。
「計画」は、市場の監督管理の重点課題を次のように提起した。
(1)ゆとりがありスピーディーな市場参入の環境を整備する。市場参入制度を改革し、統一的で透明性の高い制度を確立、「先照後証」(工商部門で営業許可証を取り、必要なら行政許可証を取得する)改革の深化を図る。商業登記制度改革を深化させ、「多証合一」(複数の証書の一本化)を推進、サービスの利便性向上を目指す。企業の撤退制度を整備し、小規模零細企業のために良好な環境を整える。
(2)公平で筋の通った市場競争の環境を整備する。全国統一の大市場を守り、市場開発推進による恩恵を共有する。ネット市場や広告など重点分野の監督管理を強化し、マルチ商法の規制と直接販売の規範化を進める。法に基づき、偽物 粗悪品の違法な販売行為を厳しく取り締まる。品質の監督管理、商標やブランド戦略を推進する。
(3)安全安心な市場消費の環境を整備する。日常消費や新消費の監督管理を強化し、高齢者や未成年の消費に関する権利を守る。農村市場の監督管理を強化し、消費の権利保護制度の健全化を図る。
「計画」は、市場の監督管理制度の健全化と競争政策の強化、企業の与信管理の健全化が必要だと強調した。また、ビッグデーターの監督管理強化、市場の監督制度整備と法整備も推進する必要があると提起した。各部門と地方政府に対しては、組織の協調連携を強化し、責任分担を明確化するよう要求。監査を強化し、社会の協同自治作用を充分に発揮、力を合わせて市場の監督管理を行い、計画を効果的に実施できるように推し進める方針だ。
(チャイナネット)
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