春節(旧正月、今年は1月28日)前日の除夜が近づくにつれて、「年夜飯(大晦日に家族で食べる年越し料理)」の予約が予想より早くピークを迎えている。多くの有名レストランでは年夜飯の予約がいっぱいとなり、これに伴い、多くの店主が「調理師不足」という問題に頭を抱えている。北京晨報が伝えた。
「調理師見習急募。月給8千元から1万元。食事・住居付」、「高級料理の調理師募集。月給9千元。食事・住居付。福利厚生完備」、「サービス係・レジ係・配膳係・オーダーテイカー募集。給与は応相談」―このような人材募集広告が、広告サイト「百姓網」の人材募集コーナーで急増している。「百姓網」の人材募集担当者は、「年末に飲食業界で人手不足が起こるのは、よくあること。中・小規模のレストランでの深刻な人手不足だけではなく、多くのスターランクホテルのレストランや飲食チェーン企業大手も人手不足に陥っている。このうち、最も足りないのは調理師だ」と指摘した。
「百姓網」の統計データによると、春節(旧正月、今年は1月28日)前、市場全体の人手不足は68%に達し、最も深刻な業界は、飲食業、サービス業、物流業。うち飲食業界では、実際に人材募集で採用した割合は35%にとどまり、春節連休中、一・二線都市では、飲食企業の7割が調理師不足の問題に直面する。伝統的な中国料理の中では、四川料理や湖南料理の調理師の需要が最も切迫している。日本料理の調理師は、上海・北京・南京・杭州などの一・二線都市において、引く手あまたの状態という。北京にある4つ星ランクホテル飲食部の邱さんは、「私どもでは、昨年11月から、調理師やサービス係の人材募集に着手した」と話した。
飲食企業の多くは、早めに人材募集をスタートするだけではなく、年末期間に働く調理師に対する報酬も引き上げている。春節連休中、休暇を取らず持ち場に就く調理師の日給は、最高で1千元を上回ると見込まれる。
「百姓網」の専門家は、「通常期と比べ、年末の調理師の報酬は軒並み倍以上に跳ね上がり、平均給与は7500元を超える。この額は、サービス係やオーダーテイカーなど他のポストよりはるかに高い。また、年末に里帰りせず仕事をする調理師の報酬はさらに上がる。春節前後に1ヶ月働くと、通常期の2、3ヶ月分相当の報酬が受け取ることができ、非常に割に合った仕事だ」とコメントした。
「年夜飯」の予約は非常に取りにくく、「半製品」版の人気が今年一層高まっている。中国烹■(■は食へんに壬)協会の調査データによると、今年、半製品版の「年夜飯」セットの注文は1割以上増えると予想されている。半製品の「年夜飯」を初めて生産・販売したレストランの「朱鴻興」は、昨年12月に予約受付を始め、わずか1週間あまりで2千セット以上受注した。眉州東坡、江蘇天水雅居、蘇州得月楼などの飲食企業も、完成品・半製品のオンライン予約件数は、前年同期比10%から30%増加している。北京「京八件」の小麦粉食品や「無形文化遺産」セットは、北方の消費者に人気が高い。
「半製品には洗浄済み野菜のほか、調味料もセットになっていて、家に帰って炒めるだけで年夜飯が簡単に作れる。中国料理にも西洋料理にも合うように考えられている。だが、値段も決して安くはない。4種類の料理で130元ほどする」と韓さんは話した。
(人民網日本語版)
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