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裏庭に穴を掘る安倍氏、お仲間たちは罠にかかるか?
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2017-01-16 16:18:16 | チャイナネット | 編集: 郭丹

   日本の安倍晋三首相は新年早々、東南アジアのフィリピン、インドネシア、ベトナム、それから豪州を歴訪した。安倍首相は今回、非常に気前がよかった。初の目的地であるフィリピンでは、今後5年間で1兆円規模の商機を生み出すとドゥテルテ大統領に約束し、日本の一国に対する最大の経済援助となった。またベトナムには新型巡視船を提供し、インドネシアへの投資を拡大するとした。これもまた、安倍首相の歴訪の贈呈品となった。

   タダより高いものはない。安倍首相が東南アジアのお仲間にこれほど気前がいいのは、当然ながら公益のためではなく、自分なりの計算がある。歴訪前後の言行から、これを読み解いていこう。

   安倍首相は出発前、各国首脳と地域情勢について協議し、各国の意見を求め、「日本が地域でどのような役割を演じ、どのような貢献を成し遂げることができるか理解する」と述べた。菅義偉内閣官房長官はさらに「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を担うアジア太平洋の主要国との間で、連携を図ることの重要性を訴えていきたい」と述べた。

   安倍首相はフィリピン訪問中、再び「法の支配」に言及し「南中国海問題は地域の平和と安定に直接関係する、国際社会全体の関心事だ。ドゥテルテ大統領が仲裁の裁決に基づき、中比関係を改善するため取り組んでいる事実を歓迎する」と述べた。

   これで分かってきたと思うが、いわゆる「法の支配」「仲裁」「日本の役割」といういくつかのキーワードは、経済援助の内容と密接に関連している。カネをやったんだから、南中国海問題で言うことを聞け、という言外の意味が込められている。これはカネをもらったお友達に対して、大きな穴を掘ったようなものではないか。

   南中国海仲裁案はすでにページをめくっており、直接的な当事国であるフィリピンさえ係争を棚上げにしている。ドゥテルテ大統領は自ら中国との関係を改善している。ところが日本という南中国海問題の部外者は、本件にかみつき続けている。米軍と南中国海での共同巡航を宣言し、米国や東南アジア諸国との二国間 多国間合同演習に参加し、東南アジア諸国の軍事力強化を支援し、気前よく経済援助を約束した。数日前にパリで外務 防衛担当閣僚協議(2プラス2)を開いた時にも、南中国海問題に関する声明を発表するよう求めた。

   日本はなぜ南中国海問題にかみつき、放そうとしないのか。まずは南中国海の豊富な石油 ガス資源に目をつけ、戦略的資源を手にしようとしているからだ。また米国のアジア太平洋リバランス戦略に協力し、中国包囲網を構築し、自国のアジア太平洋における主導権を守ろうとしている。それから日本は改憲に取り組んでおり、自衛隊の初の海外派遣先が南中国海になる可能性がある。これは中国と東中国海の駆け引きで劣勢に陥る日本にとって、必然的な転向である。

   日本人は抜け目がなく計算に長けているが、他人も馬鹿ではない。例えばドゥテルテ大統領は就任後、自ら中国に好意的な姿勢を示し、直ちに両国の大規模な経済協力を計画し、実施に移そうとしている。これらの一連の措置から見ると、ドゥテルテ大統領が時勢を知る人物であることが分かる。今回の安倍首相の訪問では、メリットを手にするだけで話を合わせようとせず、「比日は海上安全の脅威を避けることが両国の利益になることを確認した」と曖昧に述べるにとどまった。また安倍首相の訪問当日、フィリピン軍のEduardo Ano氏は軍事基地で開かれた記者会見で、南中国海の島礁の建設を延期し、中国との関係を維持することを決定したと述べた。ドゥテルテ大統領の腕前の程が伺える。

   フィリピンだけではなく、ベトナムとインドネシアも安倍首相の罠にはかからないだろう。ベトナム共産党中央のグエン フー チョン総書記は中国を訪問中で、南中国海の地政学的情勢の好転が大きな流れになっている。インドネシアのジョコ大統領は実務的な外交で知られ、春節(旧正月)を契機に中国人客を集め稼ごうと、意気盛んに画策しているところだ。

   日本は歴史上、東南アジアを裏庭としてきた。日本は現在、裏庭に大きな穴を掘り、その周りに経済援助や軍事援助などのエサをまいている。残念ながら、かつてのお仲間たちは抜け目がなく、メリットを手にしながら穴を飛び越す能力をつけ、穴を掘った人間に大損をさせている。

 

(チャイナネット)

 

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新華網日本語

裏庭に穴を掘る安倍氏、お仲間たちは罠にかかるか?

新華網日本語 2017-01-16 16:18:16

   日本の安倍晋三首相は新年早々、東南アジアのフィリピン、インドネシア、ベトナム、それから豪州を歴訪した。安倍首相は今回、非常に気前がよかった。初の目的地であるフィリピンでは、今後5年間で1兆円規模の商機を生み出すとドゥテルテ大統領に約束し、日本の一国に対する最大の経済援助となった。またベトナムには新型巡視船を提供し、インドネシアへの投資を拡大するとした。これもまた、安倍首相の歴訪の贈呈品となった。

   タダより高いものはない。安倍首相が東南アジアのお仲間にこれほど気前がいいのは、当然ながら公益のためではなく、自分なりの計算がある。歴訪前後の言行から、これを読み解いていこう。

   安倍首相は出発前、各国首脳と地域情勢について協議し、各国の意見を求め、「日本が地域でどのような役割を演じ、どのような貢献を成し遂げることができるか理解する」と述べた。菅義偉内閣官房長官はさらに「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を担うアジア太平洋の主要国との間で、連携を図ることの重要性を訴えていきたい」と述べた。

   安倍首相はフィリピン訪問中、再び「法の支配」に言及し「南中国海問題は地域の平和と安定に直接関係する、国際社会全体の関心事だ。ドゥテルテ大統領が仲裁の裁決に基づき、中比関係を改善するため取り組んでいる事実を歓迎する」と述べた。

   これで分かってきたと思うが、いわゆる「法の支配」「仲裁」「日本の役割」といういくつかのキーワードは、経済援助の内容と密接に関連している。カネをやったんだから、南中国海問題で言うことを聞け、という言外の意味が込められている。これはカネをもらったお友達に対して、大きな穴を掘ったようなものではないか。

   南中国海仲裁案はすでにページをめくっており、直接的な当事国であるフィリピンさえ係争を棚上げにしている。ドゥテルテ大統領は自ら中国との関係を改善している。ところが日本という南中国海問題の部外者は、本件にかみつき続けている。米軍と南中国海での共同巡航を宣言し、米国や東南アジア諸国との二国間 多国間合同演習に参加し、東南アジア諸国の軍事力強化を支援し、気前よく経済援助を約束した。数日前にパリで外務 防衛担当閣僚協議(2プラス2)を開いた時にも、南中国海問題に関する声明を発表するよう求めた。

   日本はなぜ南中国海問題にかみつき、放そうとしないのか。まずは南中国海の豊富な石油 ガス資源に目をつけ、戦略的資源を手にしようとしているからだ。また米国のアジア太平洋リバランス戦略に協力し、中国包囲網を構築し、自国のアジア太平洋における主導権を守ろうとしている。それから日本は改憲に取り組んでおり、自衛隊の初の海外派遣先が南中国海になる可能性がある。これは中国と東中国海の駆け引きで劣勢に陥る日本にとって、必然的な転向である。

   日本人は抜け目がなく計算に長けているが、他人も馬鹿ではない。例えばドゥテルテ大統領は就任後、自ら中国に好意的な姿勢を示し、直ちに両国の大規模な経済協力を計画し、実施に移そうとしている。これらの一連の措置から見ると、ドゥテルテ大統領が時勢を知る人物であることが分かる。今回の安倍首相の訪問では、メリットを手にするだけで話を合わせようとせず、「比日は海上安全の脅威を避けることが両国の利益になることを確認した」と曖昧に述べるにとどまった。また安倍首相の訪問当日、フィリピン軍のEduardo Ano氏は軍事基地で開かれた記者会見で、南中国海の島礁の建設を延期し、中国との関係を維持することを決定したと述べた。ドゥテルテ大統領の腕前の程が伺える。

   フィリピンだけではなく、ベトナムとインドネシアも安倍首相の罠にはかからないだろう。ベトナム共産党中央のグエン フー チョン総書記は中国を訪問中で、南中国海の地政学的情勢の好転が大きな流れになっている。インドネシアのジョコ大統領は実務的な外交で知られ、春節(旧正月)を契機に中国人客を集め稼ごうと、意気盛んに画策しているところだ。

   日本は歴史上、東南アジアを裏庭としてきた。日本は現在、裏庭に大きな穴を掘り、その周りに経済援助や軍事援助などのエサをまいている。残念ながら、かつてのお仲間たちは抜け目がなく、メリットを手にしながら穴を飛び越す能力をつけ、穴を掘った人間に大損をさせている。

 

(チャイナネット)

 

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