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日本の泊まれる本屋、眠くなったらそのまま睡眠
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2016-11-10 11:11:16 | チャイナネット | 編集: 吴寒冰

 東京都池袋に風変わりな宿泊施設がある。不動産仲介アールストアが手掛ける「BOOK AND BED TOKYO」だ。ホテルの中は本棚の1700冊の書籍と全30床のベッド。好きなだけ読みながら眠りに落ち、本を話題に宿泊者同士の会話が弾む。ありそうで経験しにくい「非日常」を味わえると多くの人が足を運んでいる。8日付日本経済新聞が伝えた。

 スーツケースを抱えた外国人女性が雑居ビルの奥にあるエレベーターに乗り込むと、7階に止まった。部屋を貫く大きな本棚が目に飛び込む。1階での女性の不安げだった表情は驚きに変わった。蔵書はマンガに写真集、哲学書など幅広い。室内にはソファが用意され、宿泊者はゆっくりとくつろぎながら自由に読める。シャワー、トイレ、洗面所は共同利用で、24時間利用可能。

 飲食店跡のフロアに「泊まれる本屋」というコンセプトで開業したのは昨年11月。人気はうなぎ登りで、本棚の中で寝ることができる「ブックシェルフ」タイプは1カ月先まで予約で埋まっており、本に集中できる「バンク」タイプも半月ほど待たないと泊まることができない。

 斬新なこの宿泊施設は、アールストアで新規事業部部長を務める力丸聡氏(35)の体験がヒントになっている。オープンから7カ月前、義理の妹の結婚式に出席するため、沖縄の超高級ホテルに滞在した。館内のバーで飲んでいて「この楽しい瞬間、このまま寝てしまいたい」という衝動がわき起こったという。

 「楽しくて、いつの間にか寝てしまう」。以前からホテルビジネスに関心を持っていた力丸氏は、浅井佳社長らとそんな施設をつくろうと動き始める。案を練り、物件の候補地を探した。まず決まったのが場所で、交通の便がよく、観光地にも行きやすい池袋に「これなら」と感じた建物があった。

 細長いビルの形にピッタリくるのは本棚。「リラックスしたなか、気に入った本を読みながら寝る。最高に幸せな瞬間を提供できる」これは泊まれる本屋というコンセプトができた瞬間だ。

 施設を具体化するにあたり、蔵書は手軽に楽しめるものを中心にそろえることにした。客層をより幅広くしようとの狙いだ。部屋は木材の壁で囲まれ、柔らかな雰囲気を演出。カプセルホテルなどと同じ「簡易宿所」で、部屋の大きさは2種類用意。平日1泊の料金は税別で3800円と4800円。

 本を読みながら寝る。誰もが経験したことではあるが、ホテルとなると雰囲気は変わる。「友人の家で泊まるようなわくわく感がある」(力丸氏)。毎日忙しく、本を好きなだけ読みながら眠りにつく機会を持てない現代人は多い。力丸氏は、できそうでなかなかできていない願望に応えられていることが、支持されている理由とみる。

 もう一つの魅力が交流だ。本を楽しみにしてきたという若い女性は「他の宿泊者、外国の人とのコミュニケーションが楽しい」と笑う。手にした本をきっかけに会話が生まれる。見知らぬ人との「ゆるいつながり」が心地よいそうだ。

 客層は日本人観光客(東京以外からの)や会社員が3分の1、訪日外国人が3分の1、都内客が3分の1。都内客は本を読んだり、会話を楽しんだりする。日本人観光客はユニークさと料金の安さに引かれる。訪日客はガイドブックに掲載されていない、隠れた名所や名物の情報を宿泊者同士の交流から得られる。

 鍵をかけられないため女性には抵抗があるとみられたが、実際には全体の7割以上を女性が占めている。

 本という集客策はホテルの鮮度維持にも好都合だ。蔵書を入れ替えるだけで、全く新しい雰囲気が出せるという。11月末をまでに京都に2店目を開く予定。消費者が旅行やイベントなど体験型消費の志向を強める中で、うまくニーズを捉えられるだろう。

 

(チャイナネット)

 

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新華網日本語

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新華網日本語 2016-11-10 11:11:16

 東京都池袋に風変わりな宿泊施設がある。不動産仲介アールストアが手掛ける「BOOK AND BED TOKYO」だ。ホテルの中は本棚の1700冊の書籍と全30床のベッド。好きなだけ読みながら眠りに落ち、本を話題に宿泊者同士の会話が弾む。ありそうで経験しにくい「非日常」を味わえると多くの人が足を運んでいる。8日付日本経済新聞が伝えた。

 スーツケースを抱えた外国人女性が雑居ビルの奥にあるエレベーターに乗り込むと、7階に止まった。部屋を貫く大きな本棚が目に飛び込む。1階での女性の不安げだった表情は驚きに変わった。蔵書はマンガに写真集、哲学書など幅広い。室内にはソファが用意され、宿泊者はゆっくりとくつろぎながら自由に読める。シャワー、トイレ、洗面所は共同利用で、24時間利用可能。

 飲食店跡のフロアに「泊まれる本屋」というコンセプトで開業したのは昨年11月。人気はうなぎ登りで、本棚の中で寝ることができる「ブックシェルフ」タイプは1カ月先まで予約で埋まっており、本に集中できる「バンク」タイプも半月ほど待たないと泊まることができない。

 斬新なこの宿泊施設は、アールストアで新規事業部部長を務める力丸聡氏(35)の体験がヒントになっている。オープンから7カ月前、義理の妹の結婚式に出席するため、沖縄の超高級ホテルに滞在した。館内のバーで飲んでいて「この楽しい瞬間、このまま寝てしまいたい」という衝動がわき起こったという。

 「楽しくて、いつの間にか寝てしまう」。以前からホテルビジネスに関心を持っていた力丸氏は、浅井佳社長らとそんな施設をつくろうと動き始める。案を練り、物件の候補地を探した。まず決まったのが場所で、交通の便がよく、観光地にも行きやすい池袋に「これなら」と感じた建物があった。

 細長いビルの形にピッタリくるのは本棚。「リラックスしたなか、気に入った本を読みながら寝る。最高に幸せな瞬間を提供できる」これは泊まれる本屋というコンセプトができた瞬間だ。

 施設を具体化するにあたり、蔵書は手軽に楽しめるものを中心にそろえることにした。客層をより幅広くしようとの狙いだ。部屋は木材の壁で囲まれ、柔らかな雰囲気を演出。カプセルホテルなどと同じ「簡易宿所」で、部屋の大きさは2種類用意。平日1泊の料金は税別で3800円と4800円。

 本を読みながら寝る。誰もが経験したことではあるが、ホテルとなると雰囲気は変わる。「友人の家で泊まるようなわくわく感がある」(力丸氏)。毎日忙しく、本を好きなだけ読みながら眠りにつく機会を持てない現代人は多い。力丸氏は、できそうでなかなかできていない願望に応えられていることが、支持されている理由とみる。

 もう一つの魅力が交流だ。本を楽しみにしてきたという若い女性は「他の宿泊者、外国の人とのコミュニケーションが楽しい」と笑う。手にした本をきっかけに会話が生まれる。見知らぬ人との「ゆるいつながり」が心地よいそうだ。

 客層は日本人観光客(東京以外からの)や会社員が3分の1、訪日外国人が3分の1、都内客が3分の1。都内客は本を読んだり、会話を楽しんだりする。日本人観光客はユニークさと料金の安さに引かれる。訪日客はガイドブックに掲載されていない、隠れた名所や名物の情報を宿泊者同士の交流から得られる。

 鍵をかけられないため女性には抵抗があるとみられたが、実際には全体の7割以上を女性が占めている。

 本という集客策はホテルの鮮度維持にも好都合だ。蔵書を入れ替えるだけで、全く新しい雰囲気が出せるという。11月末をまでに京都に2店目を開く予定。消費者が旅行やイベントなど体験型消費の志向を強める中で、うまくニーズを捉えられるだろう。

 

(チャイナネット)

 

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