中日韓経済貿易相会合は、貿易保護主義の台頭が懸念されるなか、自由貿易を推進することで合意した。しかし中日 日韓間には歴史認識と領土の問題が存在し、3カ国の考えには依然として微妙な差がある。日本は3カ国の首脳会談の年内実現を目指しているが、3カ国間の駆け引きが今後も展開されることになりそうだ。共同通信が伝えた。
共同声明を発表した日本の世耕弘成経済産業相は、「アジアの経済大国である3カ国は、自由貿易と構造改革を推し進める力強い姿勢を示した」と自信を込めて語った。
「重要な経済協力パートナー」である中日韓は会合で、自由貿易協定(FTA)と東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の交渉を推進することで合意した。韓国の周亨煥産業通商資源相も「多くの成果があった」と強調した。会合は首脳会談実現に向け、経済レベルで協力関係を進化させることを示し、成功裏に終わった。
3カ国が譲歩し合い、協力を展開する背景には、自国の経済減速の危機感がある。
中国商務部の高燕副部長は「貿易保護主義の台頭が、多国間貿易体制の発展を阻害している」と指摘した。
日中韓FTAに消極的だった韓国にも変化が生じた。これは昨年12月に中韓FTAが発効したが、韓国の対中輸出に大きな好転が見られず、「チャイナリスク」を感じるようになったためだ。韓国の朴槿恵大統領は日本に対して、韓国への投資を拡大し若者の雇用を促進するよう呼びかけており、中国一辺倒の立場を変え始めている。
中日韓外相会談が、8月下旬に東京で開かれた。3カ国は年内に日本で3カ国の首脳会談を開催するため、環境を整えることで合意した。ホスト国の日本は、12月上旬を中心とするいくつかの案を提出した。
韓国は積極的な姿勢を示しており、「柔軟に対応する」と表明した。しかし中国は「環境はまだ整っていない」と答えるにとどまった。
環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)と異なり、中国は米国が加わらないRCEPと日中韓FTAの交渉を推進し、アジア地域内で貿易自由化を促進しようとしている。韓国は今回の会合で、TPPについて「韓国がTPPへの参加を決定した場合には、支持を求めたい」と前向きな姿勢を示した。中国はTPPに言及せず、温度差が見られた。
(チャイナネット)
推薦記事: