国家統計局が今年第1-3四半期の国民経済運行状況を公表してから1週間に渡り、各地も第1-3四半期のGDPデータを相次いで公表した。記者の統計によると、現在までデータを発表している27地域のうち、北京市と上海市のGDP成長率は全国平均と同じ6.7%で、山西省は全国平均を下回った。残りの24地域はいずれも全国平均を上回り、重慶市が10.7%で最高となった。チベット自治区、黒竜江省、吉林省、遼寧省はデータを未公表。
22地域が7%を超える
国家統計局が19日に発表したデータによると、第1-3四半期のGDP成長率(前年同期比)は6.7%で、上半期と同水準となった。注目すべきは、第3四半期に入ってから工業の電力使用量、発電量、貨物輸送量などの各指標に大きな好転が確認されたことだ。国家統計局の盛来運報道官は「第1-3四半期の国民経済運行は全体的に安定し、着実に前進しながら質が向上し、予想を上回った」と指摘した。
中国人民大学国家発展・戦略研究院の劉元春執行院長は、各地の成長率の格差が際立っており、次のような状況に分けることができると分析した。まず中西部の産業移転が進んでいる地域(重慶市、四川省など)は、依然として工業化を中心とし高い成長率を維持している。次にアップグレード・モデルチェンジに成功し、サービス業を中心とする地域(広東省、江蘇省など)は、現在も全体的に発展している。これはアップグレード・モデルチェンジの必然的な産物だ。
10地域の経済運行、上半期を上回る
記者の統計によると、すでにデータを公表した27地域のうち、10地域(河北省、山西省、安徽省、福建省、山東省、河南省、重慶市、雲南省、陝西省、寧夏回族自治区)の第1-3四半期のGDP成長率が上半期を上回った。うち雲南省が特に好調で、成長率は上半期の6.6%から7.6%へと1ポイント上昇した。
劉氏は「一部の地域で好転が見られるが、これは安定成長政策が一定の効果を発揮したためだ。また大口商品価格が逆転し、エネルギー、重化学製品などが価格効果を生んでいる。さらに供給側改革についてだが、脱生産能力・脱在庫が大きな効果を発揮した。特に製鉄・石炭業界が黒字化を実現した。山西省などのエネルギーを中心とする地域では、経済が大きく好転した。中国経済は現在、外需駆動型から内需駆動型に転向中だが、外需への依存度が依然として高い」と述べた。
(文字/チャイナネット 写真/新華社)
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