世界痛覚指数調査研究における中国のデータがこのほど北京で発表された。データによると調査対象者の83%以上が身体の痛みによって生活の質が大きく影響を受けるとしており、その割合は同様の調査を行った国々の中で首位を占めた。中国新聞網が伝えた。
中国の著名な理学療法士の周琳氏によると中国人の中で一番多いのが肩と首の痛みや関節痛で、痛みのある部位の使い方が間違っていたり、過度の使用や姿勢が正しくないことから引き起こされた筋肉または関節の損傷が原因となっているということだ。
身体の痛みとは実際体が傷つくことで受ける痛みに限らず、職場での仕事ぶりや家庭生活、感情的なやり取りにも打撃を与え、人々の精神や人間関係に赤信号を灯すことになる。
シニア心理カウンセラーの李健中氏は、「痛みは患者の身体を襲うだけでなく、彼らの心理面にマイナスの感情をもたらし、痛みの発生と同時に人々は焦りや不安を感じるようになり、自信を無くす。ひどい場合では、痛みが生じ、長い間痛みから解放されないことが原因で知らぬ間に心理的に大きなストレスを抱え、この種のストレスがある一定の度合いでその人のマイナス感情や痛みに対する感知度を更に深刻化させ、痛むほど焦りが生じ、焦るほど痛みが生じるという悪循環に陥る。そのため、ひたすら痛みを我慢するのではなく、症状に対応した解決方法に積極的に目を向けるべきだ。痛みを持つ患者一人一人が自分自身の身体と心に適した『処方箋』を用意すべきだろう」と指摘している。
今回の調査研究はグラクソ スミスクライン社が第三者である独立機関に依頼して行った、初の全世界レベルでの痛覚指数調査研究で、14ヶ国の7千人以上の成年を対象に調査を行っており、体の痛みが人間の身体と心などに与える影響などについて多くのデータを得ている。
(人民網日本語版)
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