北京では新築住宅の高級化が進み、以前なら考えられもしなかった価格の物件が順調に売れているという。中原地産研究センターがまとめた統計によると、現時点で、今年の北京の高級住宅取引は歴代の記録を更新し、1平方メートルあたり10万元(約150万円)を超える豪邸304戸が取引され、前年同期の5倍に増えたという。「北京晩報」が伝えた。
取引件数が最も多かったのは東直門の使館壱号院だ。このプロジェクトは融創中国持株有限公司と南昌市政公用集団の共同開発によるもので、19階建て全3棟、1戸あたりの床面積は180~280平方メートル、販売価格は1平方メートルあたり平均12万元(約180万円)に上り、今年は73戸が販売された。取引件数2位は巴溝の中赫 万柳書院で、平均取引価格は1平方メートルあたり15万元(約230万円)に上り、今年は45戸が売れた。3位は東四環路の外側にある汎海国際で、平均取引価格は1平方メートルあたり11万元(約170万円)、今年は44戸が販売された。
中原地産の張大偉チーフアナリストは、今年になって豪邸の販売が好調な原因について、「第一に、資金フローにおける資産不足で、優良資産が不足しているが、資金にはゆとりがあり、これまで実体経済や金融資産に回っていた資金の多くが、中核都市の優良不動産に投入されるようになったことがある。第二に、市場全体が高騰しており、これまで北京の一般住宅の平均取引価格は1平方メートルあたり2万元(30万円)だったが、このたびの不動産価格の高騰を受けて、今では3万元(約46万円)を上回り、またこれまで8万元(約122万円)前後だった一連の大型プロジェクトは、値上がりして10万元(約150万円)以上の物件の仲間入りをしたことがある」と分析する。
また張チーフアナリストは、「ここ2年間に市場に出回る豪邸の数が増えたため、高級住宅プロジェクトの販売見通しは楽観できないものとなった。年間売上高を300億元とすると、完売するまで7年ほどかかるとみられる」との見方を示す。
(人民網日本語版)
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