新華網ワシントン7月21日(記者/鄭啓航 高攀)米国通商代表部(USTR)は19日、米国は世界貿易機関(WTO)に中国の原材料への輸出規制措置の訴訟対象を拡大するように要請したことを明らかにした。
米国は13日、WTOは中国がアンチモン、コバルト、銅などの9種類の原材料に対して実施した輸出関税措置は中国のWTO加盟時の承諾内容と一致しないとして提訴し、中国とWTO紛争解決メカニズムのもとで協議を行うことを要請した。今回、拡大する訴訟対象は中国がクロムに対して実施した輸出関税措置とアンチモン、インジウム、酸化マグネシウム、滑石及び錫に対して実施した輸出割当措置を含む。
米国通商代表部の担当者は次のように説明した。上記原材料は米国の航空、自動車、電子などの業界で生産する高付加価値製品の重要原材料となっている。中国が上記原材料輸出に実施する規制措置によって、米国の関係メーカーの生産コストが上昇したことで、中国の製造業者は「不公平」な競争で優位に立った。米国のブロマン貿易代表は米国は今後にかけてこの方法を継続し、米国企業が公平に競争できる市場環境を確保すると述べた。
今回の中国原材料輸出に対する貿易訴訟は、ちょうど米国の大統領選挙が白熱化し、民主党と共和党の大統領選挙の立候補者が国際貿易を批評する時期と重なり、この動きは深い政治的意味があると捉えられている。
アナリストはオバマ政権が貿易の法執行方面でより強硬な姿勢を示すことを望むのは、環太平洋パートナーシップ(TPP)の早急な批准に向けて議会の支持を得るためだと判断している。
(新華社より)
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