新華網シンガポール7月20日 (記者/張寧、馬玉潔)中国海軍軍事学術研究所の張軍社研究員は19日、米国などの国は近年、「航行の自由」の擁護を口実に、南中国海で頻繁に軍事演習を行っているが、事実上は情勢不安を増大させており、南中国海に「航行の自由」問題は存在しないと述べた。
中国社会科学院・中国辺境研究所が主催した「南中国海問題及び区域協力発展ハイエンドシンクタンク学術シンポジウム」が18日、シンガポールで開催された。張軍社研究員は19日に開催された記者会見で、外国人記者の質問に回答した際に、次のように指摘した。米国と日本はここ数年、いわゆる「航行の自由」の擁護を口実に、南中国海で頻繁に軍事演習を行っている。だが、年間約10万隻の船舶が南中国海を通過し、商船の航行に支障が出たと訴えた国はなく、いわゆる「航行の自由」は終始、問題にならなかった。
張軍社研究員は米国と日本とその他の国の軍事演習は、極めて挑発的であり、地域の平和と安定の擁護に積極的な意義はなく、かえって情勢を撹乱する可能性があり、これらの国がこの種の軍事演習を停止することを希望すると述べた。
張軍社研究員はさらに次のように述べた。南中国海問題は中国とフィリピンなどの関係国との間の問題であり、米国、日本などの域外国家の問題ではない。「米国は再三にわたり、南中国海問題においてはどちらか一方の側に立たなく、どちらか一方の味方にならないと表明しているが、我々は米国が承諾を堅守し、引き続き情勢不安を増大させないことを望んでいる。」
「近くの南中国海仲裁案から、域外国家の背後で操作する根本的な狙いは中国と関係国の発展の過程を搔き乱すことであり、そういったやり方は非常に無責任であることがわかる。」と張軍社研究員は語り、また「南中国海の動乱は中国とその他の関係国の利益と合致しない。域外国家はさっと行ってしまうことはできるが、その悪影響は域内国家が引き受けなければならない。」と語った。
(新華社より)
関連記事:
フィリピンのメディア、アキノ3三世政権による南中国海仲裁案の真相隠蔽を質疑