中国科学院古脊椎動物·古人類研究所などの科学研究者はこのほど遼寧省の陸家屯で、白亜紀初期の熱河生物群で生息していた哺乳類の新種「羅氏晩萌歯獣」の化石を発見した。北京日報が伝えた。
これは陸家屯の白亜紀初期 義県層から見つかった、1億2500万年前の下顎つきの頭蓋骨の化石だ。これまで遼寧省西部で見つかっていた張和獣と毛獣の化石は、押しつぶされた板状の化石で、頭蓋骨としての重要な特徴が失われていた。今回見つかった化石は、対称歯目の頭蓋骨の形態学的特徴を明らかにした。対称歯目の中心的な種は、中生代哺乳類の三錐歯目、多丘歯類、現代の獣類の祖先とされている。新たな頭蓋骨の特徴は、中生代哺乳類および現代の獣類の系統的な発育関係と性質を研究する上で重要な意義を持つ。
新たに発見された化石は、対称歯目の中心的な種だ。臼歯の数はこれまでに発見された同じく対称歯目の張和獣と毛獣よりも少なく、現代の獣類と同じだ。これは現代の獣類の臼歯が、白亜紀初期にすでに形成されていたことを意味する。これは現代の獣類の進化関係、歯の相同性の研究に重要な証拠をもたらした。
(人民網日本語版)
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