プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が30日発表した統計によると、2016年第1四半期には中国の科学技術企業3社が新規株式公開(IPO)を行ない、資金調達額は2億6700万ドルに達した。中国はIPOの件数と資金調達額で世界のトップに立った。北京日報が伝えた。
3社は通信設備、半導体、電子関係の企業で、いずれも深セン証券取引所に上場した。このため深セン証券取引所も、第1四半期にIPO件数が世界最多の取引所となった。
中国の科学技術企業の上場活動は多少鈍化している。2015年第4四半期には6社がIPOを行ない、資金調達額は5億5100万ドルに達した。昨年同期には8社がIPOを行ない、資金調達額は11億ドルにも達した。
PwCで中国の通信、メディア、科学技術業界の業務担当社員高建斌氏によると、「戦略新興板」(戦略的新興産業向け市場)創設と登録制導入の延期、新株発行数に対する規制などの要因が中国証券市場の不確定性を高めた。
2016年第1四半期、世界の科学技術企業のIPOによる資金調達総額はわずか7億6900万ドルで、2015年第4四半期の108億ドルと比べると93%の大幅な落ち込みとなった。第1四半期にはアジアと欧州の小国の市場が焦点となる一方で、米英の科学技術企業はIPOを行なわず、世界的にも科学技術企業による大規模なIPOはなかった。また、海外上場件数も2015年第4四半期の4件から2016年第2四半期は2件へと、減少した。こうした要因の影響で、世界の科学技術企業のIPOによる四半期資金調達総額は2008年以来初めて10億ドルの大台を割った。
(人民網日本語版)
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