新華網ワシントン5月20日 崔天凱駐米国中国大使はこのほど、米国のシンクタンクで講演した際に、米国政府が継続的に南中国海に軍艦と軍用機を派遣する行為を制限しなければ、現実的に南中国海の「軍事化」を引き起こすと警告した。崔天凱大使はまた、中米両国は相違点への実務的かつ建設的な管理とコントロールを実施し、米国による二国間関係の主導を防止するように呼びかけた。
米国の著名なシンクタンク、ブルッキングス研究所ジョン・ソーントンセンターは8日、カリフォルニア州のアネンバーグ庭園で「米中指導者フォーラム」を開催し、崔天凱大使は招きに応じてフォーラムのパーティに出席した際に談話を発表し、中米関係と南中国海などの問題について中国側の立場と主張を説明した。
崔天凱大使は次のように強調した。中国の首要任務は改革を全面的に深化させ、現代化を全面的に実現することで、中国外交の首要目標はそのために平和で有利な外的環境を確保することだ。この過程において、中国は米国と積極的で安定した関係を確立する必要がある。米国が中国の利益に損害を与えるときは、中国は当然ながら自国の利益を断じて擁護し、米国に改めるように要請しなければならない。「だが、これは決して米国の地位に挑戦する、又はそれに取って代わるものではない。」
崔天凱中国大使は次のように述べた。アジアの人々がアジア事務においてより多くの責任を果たすという中国の呼びかけは、一部の人々にアジア版「モンロー主義」を唱え、米国をアジアから追い出そうと企んでいると捉えられる。実際の状況は、中国はいかなる人をアジアから追い出す意図はなく、ある人々が中国の当地域での合法的権益を否定しようとしているのだ。これは「モンロー主義と逆方向」だと言える。
崔天凱中国大使はまた、次のように指摘した。南中国海問題は典型的な例だ。南中国海問題の本質は領土及び海洋管轄権争いだが、長期的に堅持してきた合法的権益の基盤を固め、擁護する中国の行動は甚だしく誤解され、一部の人々に米国のアジア太平洋及び世界的な覇権に挑戦する戦略的措置だとみなされている。
崔天凱中国大使はさらに、次のように述べた。米国は南中国海の「軍事化」に反対しているが、実際に米国は南中国海に継続的に絶え間なく軍艦と軍用機を派遣している。このような行為を制限しなければ、現実的に南中国海の「軍事化」を招く。ある人は中国に『国連海洋法条約』などの国際規則を遵守するように絶えず要求しているが、これらの人々はまさに一貫して中国が『条約』に照らして保有する合法的権利を否定し、『条約』が主権と領土紛争に適用されないことを忘れている。
崔天凱中国大使はさらに、次のように指摘した。「航行の自由」の概念は米国の軍事関係者によって南中国海で行動を起こす理由として多用される。「事実上、米国が『航行の自由行動』を主張する目的は、『条約』の航行の自由に対する定義付けに対抗することであるため、米国は『公約』が米海軍の世界における行動の自由を制限すると考えている。」
崔天凱中国大使は次のように説明した。米国側のこの言動は一部の人々を恐れ知らずにし、挑発行為を無理強いする可能性がある。米国である人は中国が挑発に措置を講じるならば、米国は同盟国の義務を履行すると威嚇している。米国のこのやり方は「明らかに衝突に向かう路線であり、十分に危険で無責任なことだ。」
崔天凱中国大使は最後に次のように表明した。習近平主席は3年前に、アネンバーグ庭園でオバマ大統領に提起した衝突せず、対抗せず、相互に尊重し、協力とウィンウィンを実現する新しい大国関係の構築は現在、徐々に形成されつつある。米国は来年、新任大統領を迎え、中米は「両国関係がこのポジティブな軌道に沿って前進し、発展するように引き続き推進していくべきだ。」
(新華社より)
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