新華網北京5月17日(新華社「新華視点」の記者/白潔、楊依軍、王卓倫)フィリピンの申し立てに応じて設立された南中国海仲裁案の仲裁裁判所で近頃裁定が下される。フィリピンが南中国海仲裁案を一方的に提起し推進したことは、国際において大騒ぎされて、中国政府が姿勢表明によりしきりに回答・反駁したことから、学界、民間から幅広い注目を集めている。仲裁案はどこから生まれたか?。フィリピンがそれを強引に推し進める目的は何なのか。中国はどう対応するのか。……
新華社「新華視点」の記者は各界が注目する9つの問題を整理し、また関連の政府部門の高官や法学の専門家、歴史学者を取材して、上述の問題について1つずつ回答した。
問題一:南中国海仲裁案はどこから生まれたのか
2013年1月22日、フィリピン外務省が中国駐フィリピン大使館に口上書を渡し、フィリピンは中国・フィリピンの関連の南中国海「海洋管轄権」紛争について強制的に仲裁を提起すると伝え、その根拠は『国連海洋法条約』の関連規定にあると主張した。中国政府は、フィリピンの提起した仲裁を受け入れず、関与しないと何度も厳粛に声明を出してきた。
2014年12月7日、中国政府はフィリピンの提起した南中国海仲裁案の管轄権問題に関する立場を述べた文書を発表し、中国が仲裁を受け入れず、関与せず、及びに仲裁裁判所が本件に対して明らかに管轄権を持たない立場や根拠を全面的・系統的に説明した。
しかし、フィリピンの固執した推進のもとで、仲裁裁判所は依然としてそのプロセスを強行に推進している。現在、仲裁裁判所は実体問題への審理を完成し、近いうちに最終裁決が発表される。
「前世紀70年代以来、フィリピンは長期にわたり中国・南沙の島礁を不法に占拠し、おおいに建設を行ってきた。それが今では逆に盗人が他人を泥棒呼ばわりし、『条約』の紛争解決メカニズムを乱用して、一方的に仲裁を提起していることは、一種の『悪意ある提訴』であり恐喝行為にあたります。」と中国社会科学院辺境研究所の李国強研究員は述べている。