中国国有石油大手の中国海洋石油(中海油、CNOOC)は3日、福建省のLNG(液化天然ガス)受入基地で、中国初となる独自技術を採用した大型LNG貯蔵タンクの建設を開始したと発表した。場所は同省中部の莆田市にある秀嶼港(しゅうしょ-こう)のLNG受入基地。貯蔵量16万立方メートルのタンクを2基建設する。
中海油はこれまでに、27万立方メートル以上の超大型貯蔵タンクや自立式タンク、海上タンクといった最先端技術の研究や設計方法を相次いで確立させてきた。同社は様々なLNG貯蔵タンクの建設プロジェクトのEPC契約(設計から調達、建設までを含む建設工事請負契約)を手がけてきた豊富な実績を持ち、アジアで初めてこうしたコア技術を手中に収めた企業に成長した。試算によると、同社の技術を採用した場合、LNG貯蔵タンクのEPC契約金額は20%前後下がるという。
同社はこれまでに広東省、上海市、福建省、浙江省、広東省珠海市、天津市、海南省の7カ所にLNG受入基地を建設。受入能力は計2780万トン/年に上る。なお、2015年の同社のLNG輸入量は1315万トンと、中国の輸入量全体の70%を占めた。
(チャイナネット)
関連記事: