新華網北京3月22日 (楊舒怡)国際環境NGOグリーンピースなどの5つの機関が共同声明を発表し、日本は最も早くは3月20日に、50発の原子爆弾を十分に製造できる「武器級」 プルトニウムを米国に輸送することを明らかにした。これらのプルトニウムは冷戦期間に米国、英国及びフランスが科学研究目的で日本に提供したものだ。
共同声明は「一艘の英国の武装核材料輸送艦が約331キロのプルトニウムを米国に輸送する。」と説明している。グリーンピースの高級エネルギー専門家、ショーン・バーニー氏はこの船舶は日本の東京北部のある港湾から出航し、「最も早期で日曜日(20日)に出発する」、2カ月後にこれらのプルトニウムを米国南カロライナ州の核施設に輸送すると明らかにした。
日本政府の高官、山村司(音訳)氏は先日、これらのプルトニウムが米国に処置されると実証し、また「安全を考慮し、我々は船舶の出航日、航路などの詳細内容は公表できない。」と述べた。
日本共同通信は、第4回核安全保障サミットが3月下旬に米国のワシントンで開催されるが、日米はこの時機を選んで核材料の移送を開始するのは、サミットの成果を際立たせることが狙いだと評している。『核兵器不拡散条約』(NPT)の締約国である日本は「非核三原則」、即ち「核兵器を保有しない、製造しない、輸送しない」を堅持すると主張しているが、長期的に大量の敏感な核材料を保管し、深刻な核の安全及び核拡散へのリスクが存在する。
日本は現在、1,200キロ強の高濃縮ウラン、約47.8トンの分離プルトニウムを保有し、1千発を超える核弾頭を製造できる。一部の国際組織は日本が今回、移送したプルトニウムは総在庫量の一部に過ぎず、核不拡散に関連する努力に不利に作用すると批判している。また、日本の麻生太郎元外務大臣は2006年に日本は核兵器を製造する能力を備えているが、核兵器を製造する計画はないと表明した。この発言は周辺諸国の不安を招き、日本の政界内部でも大きな論争を呼んだ。
(新華社より)
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