中国で各業種のイノベーション推進からイノベーション主導型成長が徐々に重点戦略となり、イノベーション水準が向上して優れた成果が上がっている。「創新(イノベーション)」は現時点で今年の政府活動報告に61回出てきた。中国のイノベーションは徐々に広がり、ペースが安定しつつある。
海外の専門家は記者の取材に対し、「第13次5カ年計画(十三五、2016-2020年)」の計画綱要草案と政府活動報告で、中国がイノベーションによる成長戦略の実施を強調し、イノベーションを経済成長の新たな助力とする方針を示したと指摘。これは、中国経済の持続的成長と、世界経済への中国の貢献を促進する「金の鍵」になるとの見方を示した。
日本の富士通総研で主席研究員を務める金堅敏氏は、今年の中国政府活動報告で「イノベーションが成長の第1の原動力」と強調されたと指摘した。
「中国の特許申請件数の伸びは人々にインパクトを与え、中国のイノベーションの活力と海外市場開拓の成長ニーズを反映している。特にデジタル通信の分野で、中国企業のパフォーマンスには目を見張るものがある」。欧州特許庁(EPO)のブノワ・バティステリ長官は、2015年の中国からの特許申請が5721件に上り、2014年に比べ22.2%増と、年間の増加率がトップだったことを明らかにした。「中国は知的財産権イノベーションの伸びが強く、欧州で特許が発展する原動力の一つとなった」としている。
世界知的財産権機関のシニアエコノミストは、全体的に、中国のイノベーション分野における進歩の速さが、人々に深い印象を与えているとの見方を示した。中国政府が、イノベーションを社会に広げ、経済成長に活かそうと努めていると指摘。発明・特許の商業化や、中国ブランド・商標の発展、創造産業の成長を促進する新たな政策措置が、いずれも中国のイノベーション能力をさらに強化するとみている。
ドイツ貿易・投資振興機関(GTAI)の中国専門家は、中国政府がイノベーションの推進を非常に重視していると分析した。労働集約型産業は生産力の向上が賃金の増加を上回る時だけにその強みが現れるため、生産の自動化が徐々に進み、投資も効率の高い新設備に集中する。また、中国政府が意欲的なイノベーションの目標を定めたことで、研究開発や産業界と政府の間でより効果的な関係を築けば、中国経済に長期的な利益をもたらす見通しだ。
韓国国立外交院のキム・ハングォン教授は、韓国を含む多くの国家が、中国のイノベーション主導型成長戦略が成功し、中国経済の持続的成長による利益を享受したいと願っているとの見方を示した。
(チャイナネット)
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