これまで10年間の中国経済の発展ぶりを振り返ると、次のようなことに思い至る。株式市場は何度かの周期を繰り返した。不動産市場の黄金時代は突如やってきていつのまにか終わってしまった。1990年代生まれが社会に足を踏み入れたと思ったら企業のターゲットになっていた。……それでは、過去10年間の経済発展は人々の生活にどのような足跡を起こしただろうか。中国経済週刊が伝えた。
▽過去10年間 株式市場のリターンは不動産市場以下 16年は保険投資に人気
2006年を振り返ると、世帯支出のうち、貯蓄の占める割合が最も高く、31.27%だった。住宅購入費は2位で27.77%、保険は3位で24.12%、証券投資はわずか5.25%だった。10年前には、多くの人々が余剰資金の多くを貯蓄に回していたことがわかる。株式市場に早くから投資していた企業家3人を取材したところ、それぞれに早くから株式との関わりによるメリットを享受してきたことがわかった。
珠海格力電器株式有限公司の董明珠会長は、「自分こそ格力の株式の受益者」だといい、早くから持っていた1万元の格力株が、今では時価総額が1800万元(1元は約17.36円)に跳ね上がったと話した。
携程旅行網の創業者 梁建章氏の場合、株式市場での投資は順風満帆ではなかった。「不動産は大きく値上がりしたが、株式は少なくない損失を出した」といい、また、「過去10年間、中国の製造業は猛烈な勢いで発展した。優れた製造業企業を選び出し、企業の成長をともに享受できるなら、相当な収益が上がるはずだ」と述べた。
紅杉資本の創業者 沈南鵬氏は早くから株式に接してきた。他の人が株式投資を初めて知った頃、すでに投資の初期にある、上場していない企業への投資を試していた。「投資の成熟期にある企業は、『物静かな好青年』のようなもの。投資の初期にある企業は、企業の方針決定に積極的に関与し、企業の成長を支援するべき」という。