口を使って息をする習慣を改めた妹(左)と改めなかった姉(右)。その差は歴然だ。
最近、中国の微博(ウェイボー)では、「口を開けて寝るとどんどんブサイクになる」という投稿が話題になっており、多くのネットユーザーが「私がブサイクな理由がやっと分かった。もっと早く教えてよ!」との声を上げている。 銭江晩報が報じた。
同情報の発信源は、四川大学華西病院で、「長期間、特に寝る時に口で息をすると、顔が変形し、どんどんブサイクになる」というのを画像付きで説明している。これは本当なのだろうか?
浙江省杭州口腔病院・児童口腔顎顔面発育治療センターの范伊静・執行センター長、赤十字会病院・五官科の宝慶富・主治医、杭州市第一人民病院・呼吸器内科の王利民・科長を取材すると、上記の投稿は真実であることが分かった。
最も驚愕するのは、アップされている直感的な対照画像だ。
英国の7歳の女の子と、その8歳の姉は、口で息をしていた。そして、妹は、治療を受けて、正しい口腔の姿勢と唾の飲み方を覚えた一方、姉はそのままにしておいた。画像を見ると、成長後、妹はとてもきれいな顔立ちになったのに対し、姉は顔の下3分の1の筋肉が緊張するなど、外見に悪影響が出ている。その理由は、「普段は口を開けているのに慣れているので、写真を撮る時は無理に口を閉めるから」という。
宝主治医は、口で息をする原因について、「空気が汚く、鼻炎になる確率が高くなっているため、鼻が詰まり、いつの間にか口で息をしてしまう子供がいる。また、鼻と咽の間には、アデノイドと呼ばれるリンパ組織があり、6、7歳の時に発育が始まる。それが肥大し、鼻が詰まることもある」と説明する。
専門家「口で息をすると顔が変形するだけでなく、精神や知力も影響を受ける」
長期間口で息をすると、本当にそんなに大きな影響が出るのだろうか?
●顔に出る悪影響
范執行センター長は、「口で息をすると顔の形が変わる。鼻で息をすると、口を閉じる時に、舌が自然に上あごの粘膜壁に付く。しかし、口で息をすると、舌を下にして、息ができるようにする。その状態が長く続くと、前や下に向かって発育するはずの下アゴが制限を受け、後退する。そのため、気道がアデノイドの肥大の影響を受けている子供は、口がへこんだり、鼻が上を向いたりする」と説明する。
また、口の中が乾燥したり、上唇が短かくなったり、厚くなったり、歯肉が長期間口を開けているため乾燥して変色したり、歯並びが悪くなったり、噛みあわせが悪くなったり、硬口蓋に舌が付かなくなったり、歯列弓がせまくなったり、出っ歯になったりなどの一連の問題が起きる。
●見かけのほか、健康にも影響
王科長は、呼吸器について説明し、「普通の人は鼻で息をするため、鼻毛がホコリや異物がそのまま気管支に入ってしまうことを防いでくれ、鼻の中の粘液にホコリなどが付着する。また、鼻の中は湿っているため、加温、加湿の作用もある。一方、口で息をすると、ホコリや異物をそのまま吸い込んでしまう。そのため、のどが細菌などに感染しやすく、咽喉炎などが起きる」とした。
●精神状態や知力にも影響
「口で息をすると、吸い込まれる酸素が足らず、睡眠の質も落ちる。そして、日中に眠たくなったり、注意力が散漫になったり、知力も影響を受けたりする。と范執行センター長は注意を呼び掛けている。
(人民網日本語版)
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