丙申の新年がやって来た。縁起担ぎに猿のマスコットを買い求める人も多い。だが、「猴(猿の意)」という苗字の人が実在することを、読者のみなさんはご存じだろうか?!人民日報海外版が報じた。
〇海峡両岸(中国大陸部と台湾地区)に住む「猴」さん
大陸部が実施した国勢調査の結果から、「猴」という苗字の持ち主が少数ながらいることが明らかになった。また、台湾にも、かつては「猴」さんが住んでいた。現在、福建省には、4人の「猴」さんがいる。
厦門(アモイ)市姓氏源流研究会の鞏潔 顧問は、「『猴』という苗字は、動物崇拝の表れとして苗字に採用されたことに由来し、その起源は西周時代から春秋時代に遡る。また、近似音である『侯』は、同時期に誕生した『姫』『姒』の姓に由来するものだが、ふたつの姓にある程度の相関関係があることは否定できない」とコメントした。
〇「猴」以外の十二支の苗字もある
「猴」だけではなく、十二支の他の動物たちの「姓」も存在する。良く目にする「牛」「龍」「馬」「羊」以外の動物の苗字も、少数ではあるが全く無くなった訳ではなく、海峡両岸にそれらの姓を持った末裔がいる。
現在、貴州に住むイ族に、「鼠」という姓の一族がいる。「虎」「兎」という2つの姓も、四川省と山西省に行けば探し出せる。台湾にも、少数ながら、「虎」さんと「兎」さんがいる。大昔に源を発する「蛇」姓は、かつては人々から貴族の氏として崇められていた。だが、その後、蛇の地位が落ちたことから、「蛇」さんの多くが「畲」さんに改姓した。「狗」という姓は、一説によると、五代後普の初代皇帝 石敬瑭に罰せられた罪人が「狗」の姓を名乗ったという。後代の人は、その由来が褒められたものではないことから、近似音の「苟」に改姓した。「猪」の姓の起源は三国時代に遡る。貴州六盤水地区には、今もなお、40人あまりの「猪」さんが住んでいる。
台湾の人気バラエティ番組「康煕」には、極めて珍しい名前「鶏起賢」が登場するが、台湾海峡両岸には、ごく少数ながらも「鶏」さんが存在する。それ以外の「鶏」さんは全て、「奚」さんに改姓した。