春節(旧正月、今年は2月8日)にはまだ数日あるが、日本 東京の街角では「免税商戦」が早くも始まり、店側はあの手この手を繰り出している。中国新聞網が伝えた。
4日、ファッショナブルな繁華街の渋谷エリアでは、道沿いに中国語で鮮やかに「幸福揺出来」(幸せを当てよう)と書かれたのぼりがはためいていた。
赤いコートに身を包み、「中国語を話せます。喜んでお手伝いします」の表示を掲げて辺りを歩いていた留学生の王さんの話しによると、「4日から14日まで、渋谷の商店街は大規模な販売促進キャンペーンを展開し、抽選会も行う。自分のような街頭で中国人の買い物客を言語面でサポートする臨時アルバイトは10人いる。ターゲットはもちろん中国の旧暦の春節だ」という。
別の繁華街の新宿駅前のデパートが建ち並ぶエリアでは、まるで申し合わせたかのようにこの日、ビルの壁に「銀聯カード優遇 5%割引券をプレゼント」などと書かれた巨大な赤い幕が掲げられた。
日本最大の免税チェーン ラオックスが各地の店舗でうち出す春節のスーパー割引キャンペーンが、4日にスタートした。関係者によると、「今回は130種類以上の商品を割り引き価格で販売し、東京 新宿本店では沖縄物産展と京都物産展を開催して、春節の客の流れの取り込みに全力を尽くす」という。
わずか1年ほど前には、日本の店舗で春節期間の中国人客を対象として営業販売に力を入れるところはほとんどなく、当時はとても珍しいことだった。だが驚異的な買い物パワーが生み出した大量買いを示す「爆買い」という言葉が、昨年の日本の新語 流行語対象に選ばれた。そして迎えた今年の春節には、中国人客を対象に営業販売に力を入れるのが、主要都市の商業エリアでは当たり前のことになっている。関連の業者は、初めの頃の並んでいさえすればおいしい果実にありつけた「よい時代」はもう戻らない、免税店の競争が激しくなっていると嘆く。巨大なビジネスチャンスは、各界の人々を次々に「免税商戦」に引き込んでいる。そこにいるのは大手有名店ばかりだ。
数日前、日本の大手デパートの三越伊勢丹は、東京 銀座の目抜き通りにデューティーフリーショップ(保税免税店)をオープンした。こうしたモデルを他の都市圏でも展開したい考えだという。世界の免税店大手では、DFSとロッテが銀座の有名ビジネスエリアに続いて進出する計画で、そうなれば免税商戦が従来の空港ビルから市街地の中心へと移動することになる。
日本のデパート、家電量販店、モバイル通信、工場直営販売業の大手も、相次いでさまざまなモデルを引っ提げて中国人客をターゲットにした商戦に乗り込んできた。有名なスーパーチェーンも、鳴り物入りで「支付宝」(アリペイ)との提携を計画中だ。
業界関係者の多くが、中国人観光客の日本訪問モデルが変化すると同時に、中国を代表とする海外からの顧客の呼び込みに力を入れることが、今後しばらくの間、日本のデパート産業の商戦の「主戦場」になると予想する。日本の「免税商戦」はヒートアップしてきた。今や日本のちょっと離れた市街地でも、免税を示すさまざまな表示が目に飛び込んでくる。昨年下半期から急速に熱を上げてきた「免税商戦」は、これからさらに激しさを増すことが予想される。
(人民網日本語版)
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