ブルガリアのヴァルナ経営大学および香港理工大学の研究者によると、「私は幸せ」と回答した比率の高い国の人々のDNAは、幸福感を強め痛みを和らげる特殊な対立遺伝子を含んでいることが多いという。米サイエンス・ディリー(電子版)の記事を引用し、参考消息網が伝えた。
研究者はまた、国全体の幸福感と、国民の脂肪酸アミド加水分解酵素(FAAH)の変異体「rs324420」のA対立遺伝子との間に、高い関連性があるとした。この対立遺伝子はアナンダミドの化学分解を妨げる。アナンダミドは幸福感を強め、痛みを和らげる働きをする。
A対立遺伝子が最も多く見られる国は、最も幸福と感じやすい国だ。これには西アフリカのガーナやナイジェリア、中米のメキシコやコロンビアなどが含まれる。研究結果によると、イラクやヨルダンなどのアラブ諸国、中国やタイなどのアジア諸国の人々の間では、A対立遺伝子が珍しく、「私は幸せ」と評価する可能性も最も低い。遺伝学はまた、欧州諸国間の幸福感の差について説明した。スウェーデンなどの北欧ではA対立遺伝子が最も普遍的で、中欧・南欧と比べ「私はとても幸せ」と評価する人が多い。
ただし、研究者は、遺伝学は幸福感を決める唯一の要素ではないとしている。東欧諸国はA対立遺伝子が最も普遍的であるにも関わらず、経済的・政治的問題が長引いていることから、ロシアやエストニアなどで幸福感が極端に低くなっているという。
(人民網日本語版)
関連記事: