新華網ワシントン1月6日(記者/江宇娟)国際通貨基金(IMF)のチーフエコノミスト、オブストフェルド氏は4日、2016年の世界経済は多くの課題に直面する見通しで、その中でも新興経済体は世界経済の焦点になるだろうと警告した。
オブストフェルド氏はIMFの公式サイトが当日発表した文章の中で次のように伝えた。新興経済体と発展途上国にとって、2016年は挑戦に満ちた年となるだろう。大口商品価格の下落や金融条件の引き締めの背景のもと、新興経済体は成長率の減速、資本流入の減少、外貨準備高の減少及び通貨安などの圧力に直面している。大口商品価格が一層下落すれば、資源の輸出に依存する新興経済体はより多くの問題に直面する見通しだ。
オブストフェルド氏は次のように指摘する。欧州中央銀行(ECB)と日銀が金融緩和政策を引き続き進めても、米国連邦準備制度理事会(FRB)がすでに利上げのプロセスを徐々にスタートさせていることから、疑いなく世界的に金融条件が引き締められつつあると言える。2016年にFRBが後続する利上げをいかに管理し、また市場との橋渡しをいかに行うかは極めて重要だ。
この他にも、オブストフェルド氏は、中国が2016年にも依然として大きな注目を集める国になるものとみなしている。彼は次のように指摘する。中国経済が投資と製造業から消費やサービス業に向けてモデル転換するに伴い、経済成長は減速しつつあるが、世界に対するスピルオーバー効果はIMFの予想を大きく上回っている。中国が経済成長率の政府目標を達成できない場合、再び世界的な金融市場のボラティリティを誘発する可能性があるが、中国がひたすら成長率目標を求めれば、経済のアンバランスをエスカレートさせ、今後の成長に隠れた弊害を残すだろう。
(新華社より)
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