13日付インド紙『INDIAN EXPRESS』は「印日の共同声明、南中国海問題の一致団結に初言及」と題した記事の中で、「インドのモディ首相は12日、来訪した日本の安倍晋三首相と共同声明を発表し、『南中国海の航路の、地域のエネルギー安全およびインド太平洋の持続的かつ平和的な発展への重要性を鑑み、両国首脳はすべての国に対して、地域情勢の緊張を招く一方的な行動を回避するよう呼びかける』と表明した」と報じた。「環球時報」が伝えた。
報道によると、インドと日本は昨年、共同声明を2回発表しているが、南中国海には言及しなかった。インド外交秘書のJaishankar氏は13日、印日の最新の声明について、「南中国海は印日の関心事の一つであり、両国は南中国海でエネルギーの利益を持つ。一方的な行動を避け、南中国海の関連国の行為準則を直ちに制定するべきだ。これらはいずれも、非常に重要なことだ」と発言した。日本の川村泰久外務報道官は、「中国は日印の重要な利害関係国だ。日印の協力枠組みは、第3国に向けられたものではない」と述べた。
海南海洋安全・合作研究院の許森高級研究員は環球時報に対して、「日印両国は南中国海問題の当事国ではなく、両国が発表するいかなる声明も実質的な意義を持たない。ましてや、『一方的な行動で南中国海の情勢を緊張化させている』のが、中国であったことはないのだから尚更だ」と指摘した。
許氏は、「安倍首相は就任以降、外交・軍事政策で支持を集めていない。安倍首相は国内外の情勢を鑑み、中国というカードを切り、他国を抱き込み中国をけん制しようとしている。しかしインドにとって、日本と共に南中国海でどちらか一方につくことは、賢明な選択とは言えない」と述べた。
共同通信社によると、日印両国首脳は会談の中で、インド初の高速鉄道に日本の新幹線方式を採用することを決定し、日本の原発をインドに輸出する原子力協定の締結に向け原則的に合意した。日本は初めて核不拡散条約の未加盟国と協定を締結することになり、日本の原子力政策の転向となる。ある日本問題専門家は13日、環球時報の取材に応じた際に、「安倍首相の腹心とされている極右分子の田母神俊雄氏は、2013年に『日本核武装論』を上梓し、日本は20年内に核武装計画を実現すべきだと主張した。同書は、日本が今後迎える最も重要な一歩は、すでに核兵器を保有しているインドとの民間用原子力エネルギーの協力だとした。その後さらに核兵器の模擬実験を推進することで、日本を事実上の核保有国にするというのだ」と話した。
インドメディアのABPは13日、高速鉄道や原子力の交渉など、インドと日本の協力は協力そのものに限られず、すべて中国と関連していると報じた。英エコノミスト誌は、「モディ首相と安倍首相は互いに認め合っており、両国の協力はアジア情勢に影響を及ぼすが、今回は誰もが程をわきまえている恋愛となる。日本企業は中国市場の方が魅力的であることを知っており、日本のインドでの高速鉄道建設は土地徴用などの難題に直面する」と報じた。
(チャイナネット)
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