日本の複数の民間団体は28日、エル・おおさか(大阪府立労働センター)で一連のイベントを催し、日本人に1937年12月に発生した南京大虐殺の真相を伝えた。
イベントの名称は「南京ドキュメンタリー映画祭」で、日本の歴史研究者の松岡環氏が制作したドキュメンタリー『南京 引き裂かれた記憶』、『太平門 消えた1300人』、米国人が制作したドキュメンタリー『NANKING』を放映した。また中国を侵略した元日本海軍兵士の三谷翔氏が、南京大虐殺の真相を語った。4回のイベントの参加者は延べ700人を超えた。
イベントの発起人の一人、「銘心会」会長の松岡環氏は、普通の小学校教員だった。松岡氏は1988年に初めて南京を訪問し、旧日本軍の暴行を反映した展示を目にしてショックを受けた。日本国内では当時、南京大虐殺を否定する言説が勢いを振るっていた。松岡氏は自らの努力により、南京大虐殺の真相を取り戻そうと決意した。松岡氏は南京大虐殺の300人以上の被害者、250人の加害者を取材し、彼らの証言を記録し、本にまとめドキュメンタリーを制作した。
南京侵攻に参加した元日本海軍兵士の三谷翔氏は自らの経験を語り、歴史の真相を明らかにした。三谷氏は1919年に生まれ、1937年に旧日本軍の艦隊に従い南京を侵攻し、死体が山のように重なる悲惨な状況、中国の一般人を虐殺する旧日本軍の暴行を目にした。三谷氏は、日本は深く反省しこのような悲惨な出来事の再演を防ぐべきだと述べた。
イベントに参加した日本の主婦はこれらのドキュメンタリーの鑑賞後、大きなショックを受けた。「中国は日本の隣国だ。一般人として、日中両国が平和的に付き合うことを願う。平和を実現するためには歴史を正視しなければならず、歴史の真相を避けてはならない」
大阪大学の女子大生は、「日本の教科書では、南京大虐殺はざっと触れられているだけだ。日本の若者のうち、この歴史を知っている人はとても少なく、多くの人はこのような歴史の悲劇を自ら理解しようとしない。人々がこの歴史をより理性的・客観的に認識できるようになることを願う」と話した。
中国が登録申請していた「南京大虐殺文書」が、今年10月上旬にユネスコの世界記憶遺産に登録された。松岡氏によると、「南京ドキュメンタリー映画祭」は3ヶ月前から開催準備を開催した。当時は日本の右翼勢力が、「南京大虐殺文書」の世界記憶遺産登録にいちゃもんをつけている時だった。松岡氏は、日本の多くの人々に歴史の真相を理解させる必要があると述べた。
松岡氏によると、今回放映された新作『太平門 消えた1300人』は2日前に制作を終えたばかりで、今後は日本の映画館での上映を計画している。
(チャイナネット)
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