日本の侵略という歴史問題に関するシンポジウムが、27日に東京で開かれた。日本政府側の勝手な妨害により、招待されていた中国の12人の関係者が訪日できなかった。
同シンポジウムは日本の民間組織が主催。テーマは、「戦争法の廃止を求め 侵略と植民地支配の歴史を直視し アジアに平和をつくる集い」。主催者の「アジアと日本の連帯実行委員会」によると、日本人学者と中韓両国の戦争被害者の遺族らが、席上で発言する予定であった。招待されていた中国の12人の関係者には、旧日本軍・731部隊の細菌戦の被害者の遺族、法律関係者などが含まれる。しかしシンポジウムの開催前日、招待されていた中国の関係者のビザが発給されなかった。
主催者側の質問と疑問に対して、外務省の関係者はビザ発給拒否の「合理的な」説明を行わなかった。これは事実上、日本側には無理なことであった。なぜならビザ発給拒否は非合理的で道義に背き、北東アジアの近隣諸国との関係のわずかな改善の流れに背くからだ。
非合理的、これは言わずもがなだ。「アジアと日本の連帯実行委員会」は2005年より毎年、類似する歴史問題を取り扱うシンポジウムを開いてきたが、中国人を含む海外の出席者のビザ発給が拒否されたことはなかった。今回の招聘人となった日本人弁護士の一瀬敬一郎氏は、「日本の侵略戦争の被害者の遺族は、これまで類似した活動に出席するため何度も訪日していた。今回招待された一部の被害者の遺族も、これまで日本の類似する活動に出席していた。ビザ発給が拒否されたのは、今回が初めてだ。日本当局のやり方は甚だ遺憾であり、不可思議だ」と述べた。
日本政府が中国人観光客に友好の手を差し伸ばすと同時に、建設的な中日民間交流活動に横槍を入れるとはどういうわけだろうか?
道義に背き、誠に腹立たしいことだ。シンポジウムは歴史を正視し、平和を共につくることの呼びかけを主旨とする。かつての戦争の記憶は急速に風化しており、戦争の被害者と遺族の証言が被害者にとっても加害者にとっても貴重になっている。主催者側の関係者が、「日本当局のこの間違ったやり方は、歴史を正視し未来を見据えることに尽力する、中日民間交流関係者の気持ちと努力を踏みにじるものだ」と批判した通りだ。
日本のこのやり方は、北東アジアの近隣諸国との関係のわずかな改善の流れに背いている。日本当局は公権濫用を顧みず、歴史を正視しアジアの平和を呼びかける民間フォーラムを妨害している。日本政府は歴史の正視に対して最低限の誠意も持たないのか、侵略戦争の被害者に対して最低限の敬意を持たないのか、アジアの人々の平和の願いに対して最低限の尊重を持たないのか、という疑問を禁じ得ない。
先ほど韓国・ソウルで開かれた中日韓首脳会議において、日本の首脳は再び「歴史を正視する」と表明した。その舌の根も乾かぬうちに、この自分で自分を殴るような「奇妙奇天烈」なことを起こした。日本当局は一時的に被害者の入国を拒否できるかもしれないが、歴史の真実を封じ込めることはできない。日本政府の歴史問題に対するこのような現実逃避の心理状態と度量の狭さは、まことに見下げ果てたものだ。
(チャイナネット)
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