10月の「科学のデマ」、股引をはかないと関節炎に？

　　10月の「科学のデマ」が、本日発表された。股引をはかないと関節炎になる、寝る前の一杯の牛乳が睡眠を促進する、ハムやベーコンは発がん性を持つといったデマが入選した。

　　◆1. 布団を畳まない方が健康的？

　　デマ：英国の専門家の実験結果によると、布団を畳まない方がダニの発生を防止やすいという。

　　真相：気温と相対湿度は、ダニ発生の最大の要因だ。相対湿度を50％以下に抑えることが、ダニ防止の有効な手段だ。布団を畳まない方が水分が蒸発しやすく、湿度が早く低下するため、確かにダニ防止に効果的だ。布団を畳まなければダニの発生を防止しやすいという説には一定の理があるが、厳密とは言えない。そもそも寒く湿度が高い場合、布団を畳もうが畳むまいが焼け石に水だろう。

　　◆2. 股引をはかないと関節炎に？

　　真相：関節炎は人体の関節の正常な劣化による結果であり、一定の年齢に達すれば、程度の差こそあれ誰もが関節炎になる。関節炎の具体的な発症の原因については今だ不明だが、高齢、肥満、不適切な運動、遺伝などが関節炎を引き起こしやすい。寒さは関節炎の原因ではないが、悪化や再発を促す要素である。