【新華社北京10月28日】米軍が軍艦を派遣して中国の南中国海島礁の12カイリ内に進入し、国際世論は騒然となっている。米国人が千里を遠しとせず南海で武力を誇示して騒動を引き起こし、西太平洋のトラブルメーカーになっていることを国際社会は横目で見ており、中国の人民を憤慨させている。
南中国海は本来、平穏だが、米国が面倒を引き起こしている。南中国海の平和と安定は容易なことではなく、中国と関連各国の努力の結果と言える。米国が軍艦を派遣して、「巡航」をさせたのが面倒を引き起こすことは疑いなく、平静で平和な南中国海に波瀾を招くものだ。中国の王毅外交部長は、これが事実であれば、我々は米国に対し慎重に行動し、軽率な行為を慎み、何事もないのにわざわざ問題を引き起すことがないように勧告する。
周知の通りに、中米双方はさまざまなレベルで南中国海問題に関して疎通を維持し、米国側は中国側の原則的な立場を十分に承知している。太平洋で最も重要な二大国家として、平和の海を擁護し、中米双方が建設的な役割を共同で発揮することは、両国の人民を幸福にするだけでなく、アジア太平洋地域と世界の平和、安定、発展を大いに促進できる。中米両国の指導者は9月、南中国海問題に関して「建設的な疎通を維持する」共通認識に達した。オバマ大統領は当時、双方は食い違いを管理、コントロールする能力があると信じ、南中国海などの問題で良性な交流を展開することに同意し、両国は対話・協議を通じて、食い違いを協力に転化する十分な能力を備えていると表明した。
米国は言葉がまだ耳に残っているうちに、眼下に軍艦を派遣し、我が南中国海島礁の周辺海域を近距離で「巡航」し、態度が二転三転する様子は不可解だ。この挑発的な動きは南海と地域の平和と安定に対する無責任な行動であり、国際的な大義と自国の承諾に反している。
所謂南中国海の航行の自由を擁護することは米国側が南中国海で堂々と行動するための旗印だが、それ自体が偽りの命題と言える。多くの人々が理解している通りに、南沙群島は古来より中国の領土であり、中国はこれに対し十分な歴史及び法理的依拠がある。各国の共同の努力のもとで、南中国海情勢は全体的に安定している。南中国海は中国の対外経済交流の重要な通路だ。中国はいかなる国よりも南中国海の平和、安全、安定を必要としている。中国は現在、東南アジア諸国連合(ASEAN)の加盟国とともに、『南中国海各方行為宣言』の枠組みを全面的かつ効果的に実施するために積極的に努力しており、「南中国海行為準則」に関する協議を積極的に推進している。
中国が防衛のために駐屯する南沙群島の一部の島礁で関連の建設作業や設備の維持管理を行っていることは、いかなる国にも影響を及ぼさず、また対象とするものではなく、過剰に反応するべきではない。中国側の島礁建設は主に島勤務者の業務と生活条件を改善し、相応の国際公共製品サービスを提供するためで、南中国海の航行の自由と安全をより一層擁護するためにプラスにもなる。
挑発的な行為を行う者がいても、中国人は恐れない。習近平主席は最近ロイターの取材を受けた際に、南沙群島は古代より中国の領土であり、これは古い先祖が残したものだ。中国の主権や関連の権益を犯そうするいかなる者に対しても、中国人民は皆承知しないと強調している。
(新華網日本語)
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