〇厳密な意味での貧困扶助対象者は7017万人
国家統計局が2014年に発表したモニタリング統計データによると、現在の中国で、貧困扶助の現行基準に達していない貧困人口が、依然7017万人いる。国務院扶貧開発指導チーム弁公室の洪天雲副室長は、「小康社会(やや豊かな社会)の全面的建設の完成目標である2020年まで、あと6年しか残っていない。この6年間で7千万人あまりが貧困状態から脱するためには、毎年1170万人、毎月平均100万人が貧困から脱却しなければならない計算になる。時間が切迫しており、この任務は極めて重く、実現までの道のりは非常に困難だ」とコメントした。
このような状況のもと、国有資産改革「1+N」方案をめぐる文書には、貧困扶助を全面的に推し進める方針に加え、若干の具体策、プロジェクト、措置などの内容が盛り込まれた。また、関連政策は、以下5つの分野にまとめられている。
1.国家レベルでの貧困扶助関連ビッグデータを完備し、貧困人口約7千人の居住地、居住エリア、貧困に陥った原因、彼らの需要、扶助の方法などを具体化かつ明確化する。
2.12万8千ある貧困村に対し、現地駐在業務チームを派遣、第1書記を選抜 派遣、貧困扶養対象者をめぐる業務体制を確立する。
3. 所得の増加、貧困扶助 転居、医療 健康、職業教育、生活保護などの分野で、住民をめぐる生産生活環境や環境条件の改善という基本的課題を解決する。
4.住民の生産発展、労働発展、外地での就業を計画 奨励する。
5.貧困地区において手本となる自力更生モデルを発揚し、貧困扶助 協力体制の優良モデルを制定し、トップからダウンまでが一致団結した、全国統一的な総力戦を繰り広げる。
中国人民大学農業 農村発展学部の汪三貴教授は、「貧困扶助事業は、順を追って進める必要がある。これは、水道、電気、道路、通信、住宅など一般大衆の生産生活環境における基本条件に関連しており、向こう6年以内に貧困人口7017万人を貧困状態から脱却させることは、途方もなく重く、困難極まる任務である。このため、政府は、貧困扶助に対してさらに力を入れ、目標に向かって精度の高い貧困扶助政策を進めていくであろう」との見方を示した。
「高精度の貧困扶助」は、当面および今後の貧困扶助事業の重点目標となる見通し。
(人民網日本語版)
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