米国の利上げが世界経済の見通しをかき乱す
世界銀行のレポートは、世界経済は依然として下押しへ向かうリスクに直面しており、そのうち、米国の利上げ開始が新興経済体の懸念、および大口商品価格が長期にわたり低位にとどまる可能性を誘発する見通しだと伝えている。
バス氏は次のように述べている。FRSの利上げ開始は世界的な金融引き締めにつながり、特に経済成長の見通しがいくらか低速する状況の下、これは大幅な金融引き締めをさらに増やす可能性がある。同時にドルの継続的な上昇は米国経済の減速に予想以上に深刻な状況を誘発する恐れがあり、ひいては世界経済の成長率に圧力をもたらすだろう。世界銀行はFRSが今年のやや遅い時期に利上げを開始すると予測している。ウォール街の多くの金融機関はFRS が9月か12月に利上げを開始するものと見込んでいる。
世界経済の回復の弱含みにかんがみて、バス氏はFRSが最初の利上げ時期を来年まで遅らせるよう提議している。バス氏は、FRSによる早めの利上げはドルを一層上昇させ、米国経済の回復を脅かし、米国経済の減速がもたらすスピルオーバー(漏出)効果は世界経済の成長に不利だとみなしている。
中国経済はリスクの抑制が可能
世界銀行のレポートは、構造的改革の推進のために、講じられる措置は金融分野の脆弱性に対応し、今年の中国経済の成長率は7 . 1%の見込みで、抑制可能な範囲内にある。来年・再来年の2年間の成長率は7%と6 . 9%の見通しで、1月の予測と一致するとみなしている。
レポートは、人民元の実質実効為替レートが徐々に上昇しているが、先進国の成長率がいくらか向上したことから、2017年まで、中国の経常収支黒字がGDPに占める割合は依然として2%前後を維持するだろうと見込んでいる。
コーゼ世界銀行アイハン・コーゼ開発見通し局長は、中国の推進する改革計画は経済の持続可能な、バランスのとれた成長を保証するためで、これは世界経済の成長に有利だと指摘している。
(新華網日本語)
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