中国人民銀行(中央銀行)は2日、譲渡性預金(CD)の発行を解禁すると発表した。商業銀行、政策性銀行、農村合作金融機関などは、非金融機関投資家に向けて譲渡性預金証書を発行し、かつ市場に基づいて金利を確定できるようになる。最低額は個人向けが30万元(1元は約20円)、企業向けは1千万元となっている。
中国銀行国際金融研究所の宗良副所長は「これは金利自由化に向けた重要な一歩。銀行にとっては、より柔軟な融資手段が増え、消費者にとっては安全な投資手段が増えることになる」との見方を示す。
人民銀が制定した「譲渡性預金の管理に関する暫定規定」によると、譲渡性預金は固定金利型と変動金利型の2種類があり、固定金利型は年換算の収益率に基づいて、変動金利型は銀行間貸出金利の指標である上海銀行間取引金利(SHIBOR)に基づいて利息を計算する。
譲渡性預金は電子化発行の形式を採用し、発行者の営業拠点、電子銀行、中国銀行間同業拆借センターおよび中央銀行が認可したその他のルートを通じて発行できる。銀行を通じた譲渡性預金の発行は、既存の銀行預金や金融商品の発売方式と似ている。譲渡性預金の発行対象には、個人、非金融企業、機関団体など非金融機構投資家、保険会社、社会保障基金が含まれる。
譲渡性預金は第3者プラットフォームを通じた譲渡が可能で、発行者の営業拠点、電子銀行などを通じて発行された譲渡性預金は、規定に基づき満期前に引き出し・払い戻しが可能。このほか、抵当に入れることもできる。「預金保険条例」によると、譲渡性預金は一般的な預金として保険の保障範囲に組み込まれている。
(人民網日本語版)
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