【新華社ワシントン9月9日】米国の150の業界団体は6日、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表に宛てた連名の文書で、中国製品に対する追加関税をやめるよう呼びかけ、追加関税が世界のサプライチェーンを破壊し、米企業と消費者の利益を損なうと警告した。
150の業界団体には米国の製造企業、農業、小売業、ハイテク企業、天然ガス会社、石油会社、輸入企業、輸出企業、その他サプライチェーンの利害関係者が含まれる。ライトハイザー氏に宛てた連名の文書で、一方的に追加関税を課すやり方は有意義な交渉や譲歩を生まず、対抗措置を招くだけだと指摘した。
文書ではまた、世界のサプライチェーンが非常に複雑で、米企業は通常長い時間をかけてようやく生産規格や生産規模、コストの要求を満たす協力相手を見つけると指摘。米政府は米企業がサプライチェーンを中国から他に移す力を持ち、米国の農業従事者や漁業関係者が中国に代わる輸出市場を見つける能力を持っていると過大評価していると訴えた。
業界団体は、輸入する中国製品に対して関税を支払うのは米国の企業と国民で、中国企業ではないとし、政府が中国製品に追加関税を課すたびに、企業と消費者の支出が増え、米国の製造業やサービス業の競争力を低下させると強調した。
業界団体はまた、米政府が中国からの2500億ドル(1ドル=約111円)の輸入品に25%の関税を課すと、米国の企業と消費者が毎年625億ドルを追加で支払うことになるが、2017年の米国の全輸入品の関税総額はわずか330億ドルだったと指摘した。 業界団体は米政府に対し、中国製品へのさらなる追加関税を停止するよう呼びかけ、中国との全面的な交渉を開始して貿易と投資の問題を解決し、貿易摩擦の激化を避けるよう促している。
米政府が8月末に開いた、中国からの2千億ドルの輸入品に対する追加関税措置についての公聴会では、300人余りの業界団体や企業の代表が発言。大部分が追加関税への反対を表明した。
中国商務部の高峰(こう・ほう)報道官は、もし米国が大多数の企業の反対意見を顧みず、独断専行で中国に対して新たな追加関税措置を取った場合、中国は必要な対抗措置を取らざるを得ないと表明している。
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