【新華社香港8月20日】中国香港式ミルクティーは香港人の日常の飲み物だ。朝の1杯からアフタヌーンティーまで、ミルクティーは欠かせない。ロボットと人間の入れたものはどこか違うのだろうか。その答えをミルクティーの入れ方コンテスト「香港金茶王大賽」に探しに行こう。
この「金仔」という名のロボットはミルクティーを入れる達人で、16日に開催された同コンテストの主役となった。100人以上のミルクティーマイスターの技を記憶し、水とエバミルク(無糖練乳)の効果的な分量を感知、設定時間内に正確無比な入れ方で異なる味のミルクティーを作り出した。「金仔」は通常、20分間で9杯のミルクティーを入れることができ、最速で12分間に9杯を入れられる。
香港生産力促進局首席顧問 葛明さん
ミルクティー(を入れる)には独自の技があり、人間の経験の要素もある。もちろん、知っての通りロボットが何より得意とするのは記憶で、全ての人の動作を覚えて、しかも真似できる。しかしロボットにとって難しいのはどこか。人には目があり、感じることができる。どうやってロボットに感知させるか(が難しい)。環境は変化するもので、例えば、今日の私のお茶は水の量が多かったり少なかったりする。それによってお茶を入れる動作は変わってくる。人間は即座にそれができるが機械はどうするか。ここで人工知能(AI)だ。たくさんのセンサーを付けて、水の分量、ミルクの分量に合わせて調整させている。
【解説】香港式ミルクティーを作るには、煮出す、蒸らす、こす、の3つの手順がある。ミルクティーマイスターは、一つ一つの手順に基準はあるがさらに経験からベストを導き出し行っている。「金仔」は、人間が茶葉とカップを置いて起動ボタンを押すだけでいい。そのままミルクと水の分量に基づき、順序通りに蒸し始め、温度を調整し、こしてから最後に注ぐ。「温度調整」機能があることで、「金仔」の入れたミルクティーは熱すぎることがなく、すぐに飲める。
香港コーヒー紅茶協会によると「金仔」の誕生は茶餐庁(ティーレストラン)やウォーターバーの人手不足問題の解消に役立ち、ミルクティーの味の安定も保証できるという。
香港生産力促進局は次の段階として「金仔」2・0版を開発し▽センサーを増やしさらなるスマート化を図る▽消費者が離れた場所からスマホアプリを通じて「金仔」に欲しい味のミルクティーを指示、注文できるようにするという。(記者/林寧)
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