【新華社北京7月20日】日本と欧州連合(EU)は17日、経済連携協定(EPA)に署名した。保護主義が台頭し、国際貿易の成長の見通しが暗い現在の状況下で、EPAの署名は保護貿易主義を阻止する積極的な行動であり、自由貿易を守ることが依然として国際社会の共通認識であることを表明している。
EPAは今後、日本の国会と欧州議会の承認を経て発効する。日本とEUは共同声明を発表し、日欧が協力して世界貿易機関(WTO)を中心とする多角的自由貿易体制の維持に努めると表明した。EUのマルムストローム欧州委員(通商担当)は、EPAが署名されたことは保護貿易主義に対する「強いメッセージ」だと述べた。
EUと日本の国内総生産(GDP)の合計は世界全体の約3割を占め、人口は双方合わせて6億人以上に達する。日本のメディアは、日欧EPAは参加国の経済規模からすると、これまでで最大規模の自由貿易協定だと述べている。
EPAの合意は、日欧双方にプラスになると期待されている。EPA発効後、双方は直ちにあるいは段階的に、大部分の関税を撤廃する。日本政府の試算によると、EPAは日本のGDPを1%押し上げ、国内で29万人の新規雇用を生むという。EUの予測では、発効後、EUから日本への輸出額は毎年200億ユーロ増加する見込みだ。
保護貿易主義が勢いを増す中、国際社会は多国間主義を守り、貿易と投資の自由化・円滑化を促進する意志と行動を強め続けている。このほど北京で開かれた第20回中国・EU首脳会議の期間中、中国とEUは共同声明を発表し、開放型世界経済の構築や、貿易と投資の自由化・円滑化の向上に努め、保護主義と一国主義を阻止し、さらに開放的でバランスが取れ、包摂的であまねく恩恵を与えるグローバル化の推進に断固注力していくと表明している。
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