【新華社重慶6月9日】漂流ごみの清掃員は、あまり知られていない職業だ。一年中河川で働き、水面に浮かぶごみをすくい上げる。
豪雨が長江の本流と支流を襲うと、大量の枯れ枝・雑草・わら・生活ごみが支流と流れ込み、増水期にはごみの量が増え、ごみのかたまりができやすく、長江の水上輸送・三峡観光・三峡発電所・ダム地域の水質の安全を脅かす。
巫山県水域は、重慶市内の長江流域の最終地点のため、漂流ごみの清掃負担が最も大きい。増水期と貯水期はごみの量が最も多く、増水期には漂流ごみの量が日に少なくとも数十トンに達し、7、8月は1日最大300トンの漂流ごみをすくい上げるという。
同水域の清掃チームは現在50数人からなり、最年少は21歳、最年長は55歳、5組の夫婦がいる。いずれも地元出身者で、青く澄んだ水や両岸の山々への深い思いを抱いている。
同水域の清掃チームは2003年に発足し、清掃範囲は長江の本流55キロメートルと数本の支流の計128・5キロメートルだ。
重慶市巫山県城市管理局漂流ごみ清掃チームの葛亮・副隊長
機械を積んだ漂流ごみ清掃船が計6隻あり、以前の手作業に比べると効率が大幅に向上し、清掃員の負担を軽減しただけではなく、清掃時間も短縮された。目の前にある約80メートル、幅20~30メートルの漂流ごみのかたまりは、機械作業ならば1日で基本的に処理できる。
2008年には、未曽有の大洪水により、長江支流の抱竜河の漂流ごみが押し寄せ航路が全面的に封鎖された。当時、機械はなく、私達がすくい網を使ってすべてのごみを船上にすくい上げ、その後背負いかごで岸まで運んだ。気温は30度以上で、船上は50度近くになったが、私たちは45日間連続でその作業を行った。
私達は、地元出身で清掃に思い入れがある。長江が美しいのを見るたびに喜びを感じる。私たちが目指しているのは、母なる河・長江を保護することであり、微力ながら社会に貢献したいことである。(記者/谷訓)
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