【新華社南京12月3日】「おばあちゃんとおじいちゃんが買ってくれた砂糖漬けの果物をもう一度食べたいです。父と母の声をもう一度聞きたい、父が私を厳しく叱る声であってもいいです……」3日午前、侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀念館にある犠牲者の名が刻まれた石碑「泣きの壁」の前で、88歳の生存者、夏淑琴さんは家書で家族に対する想いを寄せた。
4回目の国家公祭日が近づいて、南京大虐殺犠牲者遺族記念イベントが3日に正式的にスタートし、遺族らが犠牲者の名が刻まれた石碑の前で花束や線香をあげたり、ひざまずいて礼拝したり、祭文を読んだりすることを通じて、80年前に南京大虐殺で殺害された家族を悼念した。
時間が経つにつれ、名簿に登録された生存者はすでに100人未満となっている。援助を強化するために、南京市民政局が今年から記念館、南京侵略日本軍被害者援助協会と共同で、毎年国家公祭日の直前に、慰問活動を展開し、既存の援助金を踏まえたうえで、生存者に向け2000元の慰問金を新たに増やすことになる。
「家族のみんな、安らかに永眠してください。あそこの冬がもう少し寒くならず、暖かい陽の光が皆の心に届けるよう」と夏淑琴さんは祈念した。彼女はまた、自分が生きている限り、自ら経験したことをすべての中国人に伝え、平和の種は人の心に蒔かれるようと期待を寄せた。
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