新華網北京9月25日(記者/白田田、李勁峰、余賢紅、李亜楠、董雪、王勁玉)湖南省衡陽市は全国の旧工業基地の一つだ。この地に「衡山科学城」が高く聳え立ち、光ファイバジャイロスコープ、3Dプリント新材料、医療用ロボット、無人航空機(ドローン)などのハイテク産業が定着するとは、2年前には誰も考えつかなかっただろう。
これは中部地区の新経済への転換の雛形だ。河南、湖北、湖南、安徽、江西、山西の統計データによると、今年上半期、中部6省のGDP成長率は6.9-9%の間を推移し、新産業、新業態、新ビジネスモデルを代表とする新経済の勢いが大きく増しており、経済発展をけん引する新たなエネルギーとなっている。
伝統的農業大省とエネルギー大省が多い中部地区にとって、新経済の発展は一つの「試験」のようだ。中部各地の政策決定機関は、新たな技術と産業革命の出現や、地域経済構造の再構築において、すぐに消えてしまう発展のチャンスの時期をとらえなければならないことを認めている。
中部6省は近年、高級人材の導入計画制定、新興産業ベンチャーキャピタル設立、大衆の創業・万人の革新奨励などを含む新経済の発展加速と新エネルギーの育成に関する一連の政策措置を相次いで打ち出し、省全体の力と資源を集中させている。
山西省は中国で最も主要な石炭産業区の一つである。長期的に過重負荷の採掘を続けたことにより、経済構造の単一化を招いた。同省は2016年末以降、省全体の約2%の国土面積を開発区建設のために配分し、各県に1カ所の省級開発区を、各地級市に1カ所の国家級開発区を設立し、新経済発展の重要な拠点とすることを提案している。
江西省の今年上半期のGDP成長率は9%で、中部で第1位、全国で第5位となった。このうち、ハイテク産業が上位を占め、増加値の伸び率は11%以上に達し、電子情報やオプト・メカトロニクスなど4大基幹産業を形成した。
伝統産業も新経済の加速の波に乗っている。スマート製造とインターネット技術応用を通し、河南の「老舗」企業である中国一拖集団有限公司は、「プライベートカスタム」を現実にした。2016年、中国一拖の主要製品である東方紅高出力トラクターのうち、単品種の生産台数が10台以下の品種の注文数が全体の4分の1を占めた。
未来を展望すると、人材は新経済に勝負をかける要になるだろう。現在、中部6省の省都はいずれも人材導入計画を発表している。100カ所以上の大学資源を誇る湖北省では、2016年に初めて6割以上の大学卒業生が同省に留まり就職し、「湖北の才能は東南へ」と言われる悩みが徐々に解消されつつある。
(新華社より)
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