まばたきするだけで照明をつけ、消すことができたとしたらどんなに便利だろう。中国人科学者は先ごろ、このような機能を搭載した新型センサーを開発したと報告した。これを眼鏡に取り付けまばたきを感知することで、家電のオン・オフなどの日常的な作業を遂行できる。
この研究の責任者の一人、重慶大学の胡陳果教授は取材に対して、「両手が塞がった状態の健常者は、このマンマシンインターフェースにより、制御された身近な新型電子デバイスを使用できる。筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの疾患により活動能力を失った患者も利用できる。将来的にはこのセンサーを人体の異なる部分に取り付けることで、スマートロボットの制御を試みる」と話した。
胡教授のほか、重慶大学の蒲賢潔氏、郭恒宇氏、中国科学院北京ナノエネルギー・システム研究所の王中林教授らが研究に参加した。論文は米「Science Advances」の最新号に掲載された。
胡教授によると、伝統的なマンマシンインターフェースシステムの場合、目の動きを調べる際に主に微弱の生体電気信号を感知する。彼らは近年流行している摩擦ナノ発電技術を利用した新型センサーを使い、まばたきによるこめかみ付近の皮膚のわずかな運動を調べた。このセンサーは感度が極めて高いほか、従来の方法よりも高い耐久性と安定性を持つという。
胡教授によると、同センサーは上下2層のフィルターでできており、間に一定の間隔がある。センサーを眼鏡のテンプルに取り付け、目尻の肌に接触させる。まばたきをすると、目尻の肌がわずかに動き、2層のフィルターを接触させる。まばたきを終え目を開くと、2層のフィルターが分離される。フィルター裏側には導電層があり、まばたきに対応する電気パルスを出すことができる。
(人民網日本語版)
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