新華網アスタナ6月12日(記者/安暁萌)上海協力機構(SCO)の加盟国首脳理事会第17回会議が8日から9日にかけて、カザフスタンの首都アスタナで行われた。当サミットでは、インドとパキスタンがSCOに正式に取り込まれ、SCO加盟を果たし、SCO発足以来初のメンバー国拡大を実現させた。アナリストは、これはSCOの発展が新たな段階に入ったことを示している、とみなしている。
規模の影響力が著しく向上
SCOのメンバー国は元々6ヵ国だった。2016年6月にSCOタシュケントサミットでインドとパキスタンのSCO加盟に伴う義務に関する覚書が調印された。今回のアスタナサミットでメンバー国拡大のプロセスが正式に完了したことは、一里塚的な意義を持つ。
今回の加盟国拡大後、SCOの地理的の範囲は南アジアまで伸び、その面積はユーラシア大陸の5分の3を占め、人口が世界の半分近くを占めることになる。加盟国として最大の面積と最多の人口を擁する地域的な国際機構の代表性が明らかに強化され、機構の活動の余地と協力の潜在力が一層拡大される見通しだ。
安全保障協力が著しい成果を上げる
安全保障問題はSCOメンバー国すべての共通の関心事で、地域の平和と安定の確保はSCOの主な目標の一つであり、各メンバー国はこのために安全保障分野において一連の極めて効果的な協力を展開した。
SCO地域テロ対策機構執行委員会のせソイェフ主任はサミットで次のように述べていた。当機構は2016年に暴力テロ勢力、宗教過激勢力及び民族分裂勢力(「三つの勢力」)に着目し続け、また著しい成果を上げてきた。メンバー国が手を組んでテロの敢行を企図する傾向がみられる犯罪40数件を阻止し、そのうちテロ事件の陰謀16件を粉砕した。
プーチン大統領はサミットで次のように述べた。現在、テロ組織や過激派組織の活躍の度合が世界的な範囲でかつてないほど急増している。SCOは地域の紛争の仲裁面で積極的な仕事を展開しており、地域の対テロ強化の面における役割が絶えず高まっている。
厳しい安全保障の試練に対応するため、中国の習近平国家主席はサミットで地域のテロ対策強化のための機構の設立、防衛安全フォーラムの開催、ネットワークによる対テロ合同演習の実施といった提案や主張を提起し、サミット代表の一致した賛同を得た。
繋ぎ合わせる発展の見通しが広い
地域の安全保障と安定を保障するには後ろ盾としての力強い経済支援が必要だ。アスタナサミットにおいて、参加者の代表らは、中国の「一帯一路」(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)構想とカザフスタンの「光明の道」新経済政策の連結、及び「一帯一路」構築とユーラシア経済連合(EEU)の連結が、SCOの枠組み内での多国間協力や互恵・ウィンウィンを実現させることができるよう望んでいる、と期せず一致して言及していた。
(新華社より)
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