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キャッシュレス社会、世界各国の推進方法は?
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2017-04-06 10:07:13 | チャイナネット | 編集: 郭丹

   オーストラリア人は現金を持たないで生活することに慣れていないようだ。オーストラリア年金 退職金連合協会によると、多くの年配者はキャッシュレス社会の到来に不安を感じているという。中国に人も3年前はサイフの中にお金がないまま外出することをためらっていた。しか今では多くの人が決済習慣を変え、現金以外での決済方式が各年代に浸透してきている。日本経済新聞は「インターネットの出現が従来の発展段階論を完全に覆した。中国はキャッシュレス社会の先頭集団を走っている」と伝えている。

   現金は過去の遺物=北欧

   スウェーデンの中央銀行が大々的に打ち出した新紙幣(2015年)が、その優れたデザインにもかかわらず、国民からそっぽを向かれている。多くの国民がいま決済手段として思い描いているのはクレジットカードとオンライン決済のみ。キャッシュレス社会がもはや到来していると言っていいかもしれない。

   同銀行によると、2016年のスウェーデンの現金使用率はわずか2%。銀行にとってキャッシュレス社会は業務の効率化、セキュリティリスクの低減を意味しており、キャッシュレス革命の中で、おのずと中心的な役割を果たしている。同国に現在ある1600の銀行店舗のうち約900店舗が、窓口での現金取り扱い業務や現金預金を停止した。

   隣国のノルウェーも同様。同国最大のノルデア銀行は1ヵ所の支店を除いて、その他の全支店での窓口現金業務を停止した。

   デンマークは両国とやや事情が異なり、銀行主導ではなく、政府がキャッシュレス社会をリードしようとしている。政府の提案によると、病院や郵便局などの特殊な場所を除いて、すべての小売店から現金受付の義務を免除した。国会が承認すれば商店は顧客の現金支払を拒否できる。

   主体はクレジットカード=日本

   日本ではクレジットカードが主流となっており、中国ほどスマホ決済は進んでいない。25時間営業の店舗や限られたレストランや書店以外に、スマホ決済は広がっていない。このことは日本に非常に多くのクレジット会社が存在していることと関係がある。

   日本経済新聞の記者が、現金を持たずに1ヵ月の生活体験をしたところ、クレジットカードと小額の電子マネーだけで生活できないことないが、とても不便で支払いも増加したという。美術館や映画館などの施設では現金でチケットを買う必要があり、住宅街にある小規模店舗も現金のみである。地方のバスも同様である。

   日本ではクレジットカードがほとんどの決済問題を解決しや。またスイカやパスモなどでは、最大チャージ金額が2万円に制限されているため、使いすぎが防げるとして人気がある。

   日本では一部のモバイル運営業者がスマホサイフを打ち出している。個人データをアップロードするだけで使用が可能で、現在主にコンビニや電車の乗車券購入に使われている。16年に日本の電子マネーの決済額が5兆円の大台を越えたが、クレジットカードの利用額は49兆円に達している。

   電子決済を支援=インド

   3月31日はインドで旧札の高額紙幣の交換最終日であった。この日は同政府が11月8日から始めた「紙幣廃止運動」が一区切りしたことを意味する。しかしこれが「終結」でないのは、再び新年度の4月1日から「少キャッシュ社会」の推進プロセス第2段階=電子決済の強力支援=に移行するためである。

   新予算において、インド社会は現金で購入するいかなる資産も1万ルピー(約1060元)を超えてはならない。また1日の現金取引が30万ルピーを超えた場合は、同額の罰金が課すと規定されている。

   今後はこれまであまり目にしなかったQRコードが、インドの街のあちこちで急速に広がり、その中にはニューデリーのランドマークであるインド門広場の小店にも電子決済が表示される。ただインドにはスマホの普及が進んでおらず、このため政府はスマホ関連産業に免税措置を講じたり、「国家決済財布」を打ち出すという。

   インド最大の電子決済プラットフォームのPaytmは「政府はどの分野においても電子決済を推進しようとしている。一連の税制優遇や補助金政策によってインドはより完備された電子決済商業システムが構築されることになる」との見方を示している。

   クレジットカードをスキップ=中国

   2016年の中国のモバイル決済取引額は38兆元に達した。米国の約50倍であり、その勢いには目を見張るものがある。英ファイナンシャルタイムズによると、中国のキャッシュレス化は世界トップに位置にあるが、その理由はクレジットカードの段階をスキップしてるからだという。中国ではクレジットカードの発展の時間は長くなく、その成長スピードは速かったものの、普及率は高まらなかった。しかしこのことが電子決済が古い利益システムからの圧力を免れ、その後の発展につながった。

   大きな百貨店から街中の売店まで、都会では「現金のみ」の店舗はほとんど見かけない。iResearchのアナリストによると、現在国内の1 2線都市ではモバイル決済がほぼ行き渡っているが、3 4線都市ではさらに開拓の必要があるという。その理由として商業サイドでは、モバイル端末の普及が遅れていること。消費者サイドではモバイル決済の習慣が確立されていないこととを指摘している。

   現在、微信と支付宝のアクティブユーザー数はそれぞれ8.3億と4億と中国の電子決済を主導している。電子決済の利点は資金の流れを管理制御し、違法な資金移動やマネーロンダリング、架空取引などの行為を取り締まれることにある。キャッシュの電子化とは、社会情報の透明度を高め、社会活動の効率を向上させ、現金取引によって生まれる余分なコストの負担を避けることだという。

 

  (チャイナネット)

 

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新華網日本語

キャッシュレス社会、世界各国の推進方法は?

新華網日本語 2017-04-06 10:07:13

   オーストラリア人は現金を持たないで生活することに慣れていないようだ。オーストラリア年金 退職金連合協会によると、多くの年配者はキャッシュレス社会の到来に不安を感じているという。中国に人も3年前はサイフの中にお金がないまま外出することをためらっていた。しか今では多くの人が決済習慣を変え、現金以外での決済方式が各年代に浸透してきている。日本経済新聞は「インターネットの出現が従来の発展段階論を完全に覆した。中国はキャッシュレス社会の先頭集団を走っている」と伝えている。

   現金は過去の遺物=北欧

   スウェーデンの中央銀行が大々的に打ち出した新紙幣(2015年)が、その優れたデザインにもかかわらず、国民からそっぽを向かれている。多くの国民がいま決済手段として思い描いているのはクレジットカードとオンライン決済のみ。キャッシュレス社会がもはや到来していると言っていいかもしれない。

   同銀行によると、2016年のスウェーデンの現金使用率はわずか2%。銀行にとってキャッシュレス社会は業務の効率化、セキュリティリスクの低減を意味しており、キャッシュレス革命の中で、おのずと中心的な役割を果たしている。同国に現在ある1600の銀行店舗のうち約900店舗が、窓口での現金取り扱い業務や現金預金を停止した。

   隣国のノルウェーも同様。同国最大のノルデア銀行は1ヵ所の支店を除いて、その他の全支店での窓口現金業務を停止した。

   デンマークは両国とやや事情が異なり、銀行主導ではなく、政府がキャッシュレス社会をリードしようとしている。政府の提案によると、病院や郵便局などの特殊な場所を除いて、すべての小売店から現金受付の義務を免除した。国会が承認すれば商店は顧客の現金支払を拒否できる。

   主体はクレジットカード=日本

   日本ではクレジットカードが主流となっており、中国ほどスマホ決済は進んでいない。25時間営業の店舗や限られたレストランや書店以外に、スマホ決済は広がっていない。このことは日本に非常に多くのクレジット会社が存在していることと関係がある。

   日本経済新聞の記者が、現金を持たずに1ヵ月の生活体験をしたところ、クレジットカードと小額の電子マネーだけで生活できないことないが、とても不便で支払いも増加したという。美術館や映画館などの施設では現金でチケットを買う必要があり、住宅街にある小規模店舗も現金のみである。地方のバスも同様である。

   日本ではクレジットカードがほとんどの決済問題を解決しや。またスイカやパスモなどでは、最大チャージ金額が2万円に制限されているため、使いすぎが防げるとして人気がある。

   日本では一部のモバイル運営業者がスマホサイフを打ち出している。個人データをアップロードするだけで使用が可能で、現在主にコンビニや電車の乗車券購入に使われている。16年に日本の電子マネーの決済額が5兆円の大台を越えたが、クレジットカードの利用額は49兆円に達している。

   電子決済を支援=インド

   3月31日はインドで旧札の高額紙幣の交換最終日であった。この日は同政府が11月8日から始めた「紙幣廃止運動」が一区切りしたことを意味する。しかしこれが「終結」でないのは、再び新年度の4月1日から「少キャッシュ社会」の推進プロセス第2段階=電子決済の強力支援=に移行するためである。

   新予算において、インド社会は現金で購入するいかなる資産も1万ルピー(約1060元)を超えてはならない。また1日の現金取引が30万ルピーを超えた場合は、同額の罰金が課すと規定されている。

   今後はこれまであまり目にしなかったQRコードが、インドの街のあちこちで急速に広がり、その中にはニューデリーのランドマークであるインド門広場の小店にも電子決済が表示される。ただインドにはスマホの普及が進んでおらず、このため政府はスマホ関連産業に免税措置を講じたり、「国家決済財布」を打ち出すという。

   インド最大の電子決済プラットフォームのPaytmは「政府はどの分野においても電子決済を推進しようとしている。一連の税制優遇や補助金政策によってインドはより完備された電子決済商業システムが構築されることになる」との見方を示している。

   クレジットカードをスキップ=中国

   2016年の中国のモバイル決済取引額は38兆元に達した。米国の約50倍であり、その勢いには目を見張るものがある。英ファイナンシャルタイムズによると、中国のキャッシュレス化は世界トップに位置にあるが、その理由はクレジットカードの段階をスキップしてるからだという。中国ではクレジットカードの発展の時間は長くなく、その成長スピードは速かったものの、普及率は高まらなかった。しかしこのことが電子決済が古い利益システムからの圧力を免れ、その後の発展につながった。

   大きな百貨店から街中の売店まで、都会では「現金のみ」の店舗はほとんど見かけない。iResearchのアナリストによると、現在国内の1 2線都市ではモバイル決済がほぼ行き渡っているが、3 4線都市ではさらに開拓の必要があるという。その理由として商業サイドでは、モバイル端末の普及が遅れていること。消費者サイドではモバイル決済の習慣が確立されていないこととを指摘している。

   現在、微信と支付宝のアクティブユーザー数はそれぞれ8.3億と4億と中国の電子決済を主導している。電子決済の利点は資金の流れを管理制御し、違法な資金移動やマネーロンダリング、架空取引などの行為を取り締まれることにある。キャッシュの電子化とは、社会情報の透明度を高め、社会活動の効率を向上させ、現金取引によって生まれる余分なコストの負担を避けることだという。

 

  (チャイナネット)

 

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