新華網北京3月23日 裏側で右翼教育機関への支援、国有地売却スキャンダル、寄付金問題……スキャンダルが次々と押し寄せる日本の安倍晋三首相。ここのところ続いている問題は恐らく、23日に重要な局面を迎えることになりそうで、国有地売却問題の中心人物である森友学園の籠池泰典・理事長の証人喚問が国会で行われるからだ。
専門家は、国有地売却問題等のスキャンダルの今後の経過は、安倍首相がこれらのスキャンダルに直接関与していることを証明するさらに多くの証拠を野党側が提出できるかにかかっていると見ている。もし野党側がさらに多くの有力な証拠を提出すれば、安倍首相の政治的名誉にとって大きな打撃となり、政治生命が脅かされることさえあるだろう。
スキャンダルの拡大 安倍首相、事実を隠ぺい?
日本の右翼教育機関森友学園が国有地を格安で購入した事件について、日本政府と学園側は本来穏便に済ませるつもりだったが、思いのほか反響が大きく、雪だるま式に拡大することになってしまった。
これについて新華社世界問題研究センターの張煥利・研究員は、国有地売却事件が収束しないのは主に、野党側がこれを執拗に追及する中で、問題の中心人物である籠池泰典・理事長が安倍首相について供述したからだと述べた。
同研究員は、安倍首相はこれまで、同学園とはいかなる関わりもないと強く否定してきたが、寄付金問題が事実であることが証明されると、安倍首相が事実を隠蔽していた疑いが発生すると言う。
同研究員は、「日本社会において信頼が特に重視されているのは周知の事実だ。関係する金額が多いか少ないかにかかわらず、不正な行為が存在する限り、信用に深刻な危機が及ぶ。」と述べ、さらに「首相として、政治家として、安倍首相は早期に事実を認めないだけでなく、すべて否定する態度を取ったが、もし国会での声明が偽りだったことが証明されると、これは違法であり、安倍政権は危機に直面することになるだろう。」との見方を示した。
安倍首相、泥沼から脱出できるか?
実は、これは安倍政権にとって初めての危機ではない。2007年、安倍首相はスキャンダルによって1期目の任期中に辞任した。今回も同じ轍を踏むことになるのか?
張煥利・研究員の分析によると、与党内、特に自民党内では今のところ、安倍首相の辞任を求める者はいない。野党側も国会での追及を続けてはいるが、しかし勢力は弱く、参議院、衆議院でも少数であることから、安倍首相にとって脅威とはならない。
しかしながら、事態の発展にともない、安倍首相の雲行きは楽観視できなくなってきた。同研究員は、野党側はすでに動かぬ証拠の一部を手に入れており、籠池泰典・理事長もすでにこれを認めていることから、スキャンダルは簡単には収束しないと見ている。安倍首相が現在、この状況から抜け出すのが難しく、ただ否定することしかできない。野党側がさらに多くの証拠を提出すれば、それは安倍首相にとって間違いなく深刻な一撃となるだろう。
(新華社より)
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